2024.4.6土
ぼんやり起きたら7時半に同僚さんから電話が来る。何事であろうか。不審に思いつつ電話に出ると、そんなに重要ごとでは無さそう…悪い人ではないので不問に付す。むしろ、親切からかけてきたんじゃないかと思う。ちょっと驚いた。
今日は近所の歳下の友達(今は遠方に勤めていて、土日に帰ってくる)と夜飲む約束。それまでゆっくり過ごす。
何もしないのも良い。ゆっくり眠ったり、見たかった朝ドラを見始めたり。「虎に翼」、周りで好評だし、前から伊藤沙莉さんの演技は好きなので見ようと思う。
本を読もうと思いつつ、今日はあんまり気持ちが乗らなかった。そういう時もある。散文が受け付けない時。歌集や句集をぱらぱらめくる。
欲しい本があったけれど、ご近所には置いていなくて、オンライン…で買ってもいいけれど、年度当初の忙しさで宅配に間に合うように帰るのも億劫…と思う。またそのうち買えるだろうか。
互いの仕事のありさまを述べ、友達と夜を過ごした。昨年ようやく正採用になって、遠方の勤め先になったけれど実家に週末ごとにほぼ戻ってきている。昔の私のようだ、と思う。
組織で働くには、どんなことにも気が長くいなければやっていけない。不条理なことも色々ある。そのなかでどれを譲らないでいられるか。形を変えて出来る方法を考えられるか。
お酒を飲みながら聞いて、ご飯も美味しくて、しごとに誠実にやり合うことが良いと思える人が友達で良かった、と思う。
夜風が気持ち良くて、ハナミヅキのまだ咲かない木を眺める。ハナミヅキもまた好きな花だ。
まだ自分が歌をはじめてもなく、ただの院生だった頃に、講義のなかで知った歌。短歌を短歌として意識し、短歌っていいなあと思ったのが、澤村斉美さんの「夏鴉」に収録されているハナミヅキの歌。
会はぬと決めて会はざる日々にハナミズキ若き名もなき木にかはりたり
澤村斉美『夏鴉』より
いつもハナミヅキ見るたびに思い出す歌。ご本人にも何かの席でお会いしたことがあり、ひたすら私はファンなので歌が好きということを伝えた気がする。この一首の時間や思いの尊さに、まだ短歌を詠んでいなかった私は心打たれたのだった。
近所のハナミヅキたち、もう少ししたら咲くかな。歩きながら歌を詠んでみた。
咲く頃に痛みは癒ゆとハナミヅキ固き蕾の樹下を帰れり
昨夜のスペースに勇気づけられて、また短歌も載せることにしました。ぼちぼちだね。