田舎あるあるだと思うけど、
正午や夕方に時間を知らせる音楽がその地域に全体に流れる。
大体どこに行っても童謡とか音楽の教科書なんかに載ってるものとか、その地域にまつわる曲なんかが流れる。
夕方を知らせる曲は何だか少し物悲しい。
日が暮れていく夕方は特にメランコリックになりやすい。
おにいやん(夫)がまだ自分の足で歩いて何処へでも行けたあの頃、
カメラを持って一緒に出かけた帰り道の空を
この時間は何だかいつも思い出す。
そんなおにいやんと過ごせた時間はたった3年だけだった。
気付けば体を自由に動かせなくなったおにいやんとの時間の方がずっと長くなっていた。
この日常はすっかり私達にとって当たり前の毎日になった。
あの頃の記憶に
どんどん靄が掛かって
あの3年という時間は夢だったのかもしれないな
なんて思ってしまう。
なのに
昼と夜が混ざり合うこの時間だけは何故か
あの頃の記憶の断片が
鮮明によみがえってくる。