おにいやん(夫)の左手。

oriko
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おにいやん(夫)は脳卒中の後遺症で四肢麻痺になり

右手は自分の意思で全く動かすことは出来ず

長い年月をかけて左手を少しずつ少しずつ

動かせるようになって来た。

最初は僅かに親指を動かせるようになり

肘から先を引き摺るように動かせるようになり

今の場所に引っ越して来た5年ほど前からは

人差し指や手首が少しずつ動くようになり

唯一何とか動かせるようになってきた左手だけど

急性期の頃から拘縮は無いけど

筋肉が短縮してしまっている部分もあり

中指・薬指・小指は全く動かせず

それらの指を開く事はずっと出来なかった。

力のコントロールが難しく

指で物を掴んでも

離すという動作がなかなか難しかった。

この1、2年くらいで

左手の動きがさらに良くなってきて

左腕を肩から動かす事が出来るようになり

左手を持ち上げる時に引き摺ることが無くなってきた。

簡単な絵を描いたり字を書いたりするのも益々上達してきて

人差し指と親指の先をくっつけて丸の形にする事が出来るようになり

指で物を掴んで離す力のコントロールが少しずつ上手くなってきて

長年自分で開いたり出来なかった

左手の中指・薬指・小指を開く事が出来るようになってきた。

指が開くようになってきたので試しに…と

昨年末くらいからウクレレを少しずつ一緒に練習していて

簡単なコードを一緒にゆっくり何とか押さえる事が出来るようになった。

おにいやんは元々ギターを弾くのが好きで

ウクレレも弾けたので

コードを覚えているようで

今一緒に練習している

FやG7のコードの位置に自分で指を持っていこうと

頑張ってくれるようになってきた。

これまでのことを振り返って

長い年月が掛かったけれど

着実に

出来ることが増えている事に

改めて

何だか感動した。

無理かもしれないけれどやってみよう!と

続けてきた事は

無駄なんかじゃ無く

確実に実を結んでいる。

まだまだ

自分1人だけの力で

何かをするのは難しくはあるけれど

本当に左手の動きが日に日に良くなってきている。

これからもどんどん

色んな事を可能にして行けますように。

@oriko
毎日のなんでもない出来事の記録。 重度身体障害を抱えることになった おにいやん(夫)との事や 思う事、吐き出したい事を。