春が来るのがこわいと言った人がいた。
そうかもしれない。ミモザが香りを運ぶ季節は、人によっては新しい生活が始まる節目の時期でもある。
あいも変わらずこうやって文章を書いている。
僕は文章を書くのが好きだろうか。わからない。
でも、今生きている証を、懸命にここに残そうとしている。
それは、心から生きようとしているということ。
あいも変わらず、夜風に吹かれるのが好きで。
そういう夜を楽しみにしている自分がいる。
ベランダがある家で良かったと思う。眺めが良いし、天気がいい日は富士山も見える。
そういった季節の移ろいに、幸せを見出すことができる。
外には恐ろしいものがたくさんあるし、なかなか簡単なものじゃないよ、人生をやっていくというのは。
僕もここ2年でかなり汚れた。
でもただ汚れただけじゃない。いい感じに汚れたと思う。
他人からの悪意に大きなダメージを受けなくなった。
免疫がついたのか、かわし方がうまくなったのか…
おそらく、多くのことについて期待しないようになったし、そんな悪意に向かってこられようと、それを含めても余りあるくらい、大切なものが僕にはたくさん集めることができたのだと思う。
それは音楽だったり、映画だったり、はたまた素敵な文章を書く誰かだったり。
綺麗で素敵な文章を読む。それは、僕の心を深く浄化してくれる大切なこと。
僕もそんな文章をこれからも、綴る。紡いでいく。
そんな文章が、いつかの僕を助けてくれるかもしれないね。
いろいろあるけど今は、ミモザの香りここでを待とう。