昔、小説を書こうと思ったことがありまして。

osushizm
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お布団に入り、目を閉じれば頭の中には無限大のキャンバスが広がる。

小さい頃は落書き帳に自作のキャラクターや迷路、物語を書くのが好きだった。何を書いていたかは一切覚えてないけど、物語を書くのが好きだったのかもしれない。

昔、小説を書こうと思ったことがありまして、その小説は一章すら書き終わっておらず、物語の背景やキャラクターの人間関係、目的までの道中何一つままならない物語。

いろいろな物語やその物語の核心を考えつつ、そのストーリーに肉付けしていく。この物語が進むのは、お布団に入り眠りつくまでの間だけ。

考えたことを次の夜は忘れていることもあるし、何度も何度も同じ部分を書き直している。そしてそれは同じ内容書き直しのこともあれば、今までの流れからとてつもなく外れることもある。

これこの物語にいいな。ぴったりだ。と思うような設定も朝、目が覚めた時には思いついた事実すら忘れている。

物語の存在すら忘れて、数カ月また新しい物語が始まることだってある。

この、無限大のキャンバスでまた新しい物語を書くために今日もお布団に沈む。