40歳からの教習所体験記 #6 第二段階-3

otapo
·
公開:2025/7/22

第二段階の続き。

複数教習

第二段階がある程度進むと、「複数教習」が始まる。

複数になるのは教習生で、教官1人に対して2〜3人の教習生があてがわれ、交代で運転していくスタイル。

他の人の運転を後部座席から見れるという意味では得るものがあるのは理解しつつ、運転する時間が減ってしまうのは、悲しいといえば悲しい。

岡目八目とはよく言ったもので、実際の操作に責任を持たない気楽さ故か、他人の運転のアラにはよく気がつき、「こんな危なかしい人が運転する車に乗るなんて生きた心地がしない!」などといった気持ちになることもしばしばあった。

「右に寄りすぎ!対向車との距離が近い!」とか。

「左の電柱ぶつかるよ? ぶつかるよ…?」とか。

複数教習は第二段階を通じて何度かあったが、半分くらいの人が助手席に座った教官にハンドルを取られることがあり、後部座席で肝を冷やしていた。

死にたくない。

もちろん自分も教習中で、下手くそで危うい運転をしていることは間違いがないが、「まだマシなほうかなぁ」と思ってしまうほど、危なかしい人が多かったと思う。

まあ、みんな仮免レベルなので、それはそうなのだと思いつつ。

路上教習をやる教官、すごいですね。

高速教習

第二段階の山場の1つ、高速教習。

いろいろな体験記などを読む限りでは、ビビりポイントは「速度が怖い」「合流が怖い」「その両方」に大別される。

「緊張したけど、慣れたら楽しかった」「歩行者がいないので、楽といえば楽」などの感想もあり、まあそんな感じだろうと思って当日を迎えた。

予約的には教習生3名での複数教習の予定だったものの、1名が当日欠席になったため、自分と大学生くらいの女性との2名体制。

教官からは「人数少ない分、たくさん運転できてラッキーだね〜」と言われた。

高速教習では、普段のグレイスではなく、シビック ハッチバックという、少し新しくてパワーのある車での教習になる。

車の違いは思っていたより大きくて、教習所から高速に向かう路上を40km/hくらいで走るだけでも、加速の勢いやハンドルに対する反応などが明らかに違い、車好きな人が走行性能などにこだわる気持ちが少しわかった。

運転の順番は自分が先になり、東京外環自動車道の和光北ICから草加ICまでを運転することに。

合流は正直行けるか行けないかよくわからなかったけど、教官に「行けるよー」って言われたので恐る恐る合流したら乗ることができた感じ。次は1人でやってと言われても全然自信はない。

本線に入ったあとは、車間と速度に気をつけつつ運転。

途中、前の前にゆっくり走っている軽バンがいて、その後ろにレインボーの別の教習車、そして自分の教習車と3車縦列になったとき「追い越しして良いですか?」と聞いたら「イケイケ〜!」と言われたのがおかしかった。

教習車の横を通るとき、「隣の車見た? めちゃくちゃ盛り上がってたよ」と教官に言われたけど、そんな余裕はない。

が、追い越しは練習としてやっておきたかったので、教習内でできたのは良かったと思う。

帰り道は同乗の大学生の運転で、草加から和光北まで。

とにかく左に寄る人で、教官からずっと指摘されてハンドルも握られていたので、ドキドキした。

生きて帰って来れて良かった。

みきわめ

レインボーの教官は基本的には人あたりの良い、教わっていて気持ちの良い人ばかりだったけれど、第一段階の狭路の2回目のときに担当してくれた教官だけは苦手意識があり、NG指名をしようか迷ったことがあった。

高圧的ではないけれど、やや冷笑の傾向があり、S字のときに「フフ…よく見てください…このままだと落ちますよ」と言われ「ヒエ〜そんな言い方しなくても〜」と思い、また同じようなことを言われたら悲しいなぁ、と。

とはいえ、無茶苦茶なことを言われたわけでもないので、NG指名をしていなかったら、第二段階の後半で、みきわめも含めて3回その人が担当になった。

内心「ヒョエ〜」とは思ったものの、何度も教わるうちに「これはこの人の性格・性質であって、悪気があって冷笑的な言動をしているのではない」と感じられるようになり、最後は全然気にならなくなった。

一番最後の教習では「右左折の確認、特に2回目のミラーが大事。なんでこんなに言うのかっていうと、私自身が事故を起こしそうになったことがあるから。確認が足りなかったとしても事故になるとは限らないけど、毎回必ず確認していないと、いざというときに事故を防げないから」と言われ、繰り返しの指摘もその人なりの背景があったんだなぁと、不思議な納得をして終わりました。