「ひなビタ♪」で追懐するエモーション

owl
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公開:2024/10/20

人は得てして「疲れたときに聞く音楽プレイリスト」を持っているものだ。

だいぶ適当なことを言いました。でも私は持っています。

そんな私の心のプレイリストから10年以上も絶対に外せない楽曲がこれ。

「虚空と光明のディスクール / 日向美ビタースイーツ♪」

シューゲイザー的な轟音ギターに乗るアルペジオと、コーラスワーク。文学的な歌詞。コード進行まで全てに私の好きが詰まった楽曲。

むしろ時期的には、私の今の好みを作ったのがこの楽曲と言っても過言ではない気がする。

空間系エフェクトとか、7thコードにハマったのもこの時期かも・・・もはや卵が先か鶏が先か状態。好きすぎてどっちが先だったかわからん!

アーティスト名を見てアニソンか・・・と偏見を持たず、一度聴いてほしい!

※公式の凛ちゃん楽曲まとめ動画


2012年に開始された「ひなビタ♪」という企画。

当時はKONAMIの音楽ゲーム「BEMANI」シリーズと連動して、ストーリーを追いながら楽曲がリリースされていくというメディアミックス企画でした。

世の中にある全ての楽曲には、作られた物語があり、想いがある。

その物語や想いがどう育まれ、曲に繋がっていくのか

(※公式より引用)

近隣に大型ショッピングモールができてしまい、寂れて(ひなびて)いく地方の商店街の子供達が、バンドを結成して、活気を取り戻そうと活動していく・・・というのが大まかなストーリー。鳥取県に実在する倉吉市をモチーフにしている。

当時流行った女の子キャラクターのバンドもの・・・って言ってしまうとすごく簡単なのだけど、とにかくひなビタは楽曲のクオリティやセンス、ストーリーテリングが尋常じゃなかった。

これまた当時流行っていたfacebookで、キャラクターたちの交換日記のように掲載されていくストーリーの途中途中で起こった様々な出来事が音楽になっていく、という感じ。

交換日記風のfacebook連載 → キャラクターが実際に録音した風のwebラジオで楽曲(デモ盤)発表 → 完成盤楽曲の配信

という、web連載とゲーム、配信が連動して進行していく企画。

ストーリーが進むにつれてだんだん楽曲が完成していく様子がとても楽しかった。

しかもひなビタ♪の楽曲はジャンルのサラダボウルだ。ポップスやロック、バラードや電波ソング。なんでもござれ。毎回どんな曲が飛んでくるかワクワクしていた記憶がある。キャラクターそれぞれにジャンルの特徴があって、season2のペア楽曲はめちゃくちゃ面白かったな。

・・・以下にwikipediaと、facebookで行われていた連載をまとめたページを貼って終わりにしておこう。

今もfacebook連載から読み始めれば、そんな当時と同じ楽しみ方もできる気がする。めっっっっちゃ長いけどね!秋の夜長に最適かもしれない。


連載は続き、season1(バンド結成)、season2(ペア楽曲)、season3(EDMをメインとするライバル登場)....と続いていって、2015年ごろに大きくは一度完結した・・・と思うのだけど、その後も形式は変わっていき、後日談のように今も続いているのだ。毎回新情報が出ると衝撃を受ける。続いてるんか!10年以上経っとるんやぞ!

倉吉市とのタイアップは今も続いてるし、season3で登場したライバル「ここなつ」も定期的に楽曲が配信されているし、2024年にはここなつも10周年とのこと。

ちなみに2022年のTGSに足を運んだのだけど、KONAMIブースにひなビタ!10周年のブースもあった。

そんなひなビタ♪なので、冒頭で語った「虚空と光明のディスクール」以外の楽曲も定期的に思い出しては聴いて楽しんでいるのだけど、ほんの数ヶ月前に新曲がリリースされていたのだ!10年以上経っとるんやぞ!

今回語りたくなった理由はこれである。

ひなビタ♪が始まってから10年以上経っているので、作中での進まないいわゆる"サザエさん時空"かと思いきや、リアルタイムではないにしろちゃんとストーリーが進むにつれて、キャラクターが成長しているのである。

そして2024年6月にリリースされた新曲は、全員が大人になり、再度集まった・・・という雰囲気の楽曲だった。え・・・エモッ!

元々、ひなビタ♪のストーリーは結構重めの家族間や個人の問題があったりして、そんな一喜一憂するストーリーが楽曲となっていくことで、相乗効果で完成度が比例するように感じていた。まさにひなビタのテーマでもある、「楽曲の作られた物語や想い」を知ることによって、より楽曲を楽しめる。


ここまで書いておいてアレだが、私はリアルタイムで情報を追ったり、イベントに行ったり、倉吉市に足を運んだりするコアなファンというほどではない。

たまに思い出しては楽曲を聴いて、新しいコンテンツを知り、楽しんでいる程度である。

今回の新曲も6月に配信されていたのに気づいたのはつい先日だった。

KONAMIという大企業が関わっているのに、細々と(失礼かもしれないが)趣味の延長ようにゆったりと更新され続けているこのコンテンツが大好きだし、今後も定期的に思い出しては新しい楽曲が出ていたことを知ったりしてこうやって過去を思い出し、エモい気分になるのだろうなと思っている。

今からひなビタを楽しむとしたら、楽曲を聴いてそこから興味を持ってもらうことが一番なのかなと思う。ので、「虚空と光明のディスクール」を推してることを熱弁したんだけど、そもそもこのしずかなインターネットで誰が読むのか、というのも疑問だし、単純に私がこの気持ちを消化したかったんだろうなと思った。定期的に語りたくなる。それがひなビタ♪。

主に凛ちゃんの曲が好きなので、「フラッター現象の顛末と単一指向性の感情論」とか、「水月鏡花のコノテーション」とか好きな曲はまだまだたくさんあるし、他のメンバーがメインの曲も大好きなので語り尽くせないのだけど、また語りたくなったらこうやって語りたいなと思います。「完全無欠の無重力ダイブ」とかもクセになるよなぁ・・・

凛ちゃんの声優である水原薫さんが、難病で休業されていると聞いていたのだけど、今回の新曲で凛ちゃんの新録があったのもめちゃくちゃにエモかった。お元気になられたのだろうか。

ライバルである「ここなつ」のことは全然書かなかったけど、最初の楽曲がsasakure.UK氏作曲だったのはマジで衝撃的だったな。そういえば。

語りたいことがたくさんありすぎるのでこの辺にしときます。

しかしそのうち倉吉市は行ってみたいね。どんな感じで町おこしタイアップが続いているんだろう。ちくわパフェも食べてみたいめう〜!CKP!!CKP!!

@owl
徒然ふくろう日記