弟がお色直しの中座で、エスコート役にわたしのことを選んでくれた。サプライズで「ねえちゃん」と呼ばれて緊張しながら弟の側に駆け寄った。
「姉弟の仲良しエピソードを聞かせてください」という司会のお姉さんの問いに弟が「ねえちゃんのおかげでロックを聴くようになって、」と話をしてくれて、すごくうれしかった。
2つ歳下の弟は、いつの間にかギターやアンプやエフェクターを自分で買って、バンドを組んで、ボイストレーニングやギター教室に通って、わたしの知らない音楽を聴いていた。弟から「これ知ってる?」「これ好きそう」「これめっちゃいいから聴いて!」といろいろな曲を教えてもらうようになった。
気付けば、わたしの知らないことをたくさん知っている弟になっていた。