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田沼朝さんの「いやはや熱海くん」 3巻 を読みました。面白い。
高校一年生の熱海くんはその美貌で注目を集め、人から好意を寄せられがちだが当の本人はやたら惚れっぽいゲイで小さな恋をしては失恋している。その熱海くんと失恋相手の二年生・足立さんとその家族、足立さんの友達の国島くん、熱海くんのクラスメイトの辻くんらとの日々のお話です
熱海くんはやたら惚れっぽいから静かによく失恋しているが、熱海くんに好意を向ける人たちも失恋、それは青春の1ページを大いに飾りそうな、人としての今後に大いに影響するようなものが静かに起きている
でも、常に静かに恋に挑んでいる熱海くんと、その対比のように自分の中で温めた恋を静かに終わらせていくというか、熱海くんによって終わらせられてしまう人たちは同じ「恋」というものに落ちているのがおもしろい。恋は成就するだけが恋ではないのだろう
《恋の話はおしまい》
知り合いに辻くんみたいな高校二年生がいて、友達と一緒に本屋さんに行った、ちょっとうれしいな…みたいな感じが、とても良かった
人と最初から明るく仲良くできない人が無理やりそうしなくても済むのはいい環境だなと思う