この時期に読むと季節感が相まってよいBLマンガを考えました。なぜBLかというと私がよく読むジャンルだからです。
草間さかえ「ワンダーフォーゲル」「センス・オブ・ワンダー」
初読は多分難解で???になると思います。私はなりました、というか私が読んだ時点でワンダーフォーゲルしか出てなかったのでコレで終わりなんですか…と率直に思いましたが流石の草間先生、センスオブワンダーでスッキリさせてくださいました。ワンゲルは夏の台風で大荒れした後片付けの途中って感じの読書感からセンスオブで台風一過の快晴へって感じです。はっきり言葉や絵で表されない「なにか」がわからないまま、「何か」(感情)を残すことに関しては草間先生は天才だと思います。
草間先生「どこにもない国」もいつも8月に思い出す作品なんですが、いつも言ってるから今年はワンゲルにします
松尾アマタ「あやまちは紳士の嗜み」
これは前編的な「うそつきは紳士の始はじまり」から読んでもらった方がドタバタ感が楽しめるんですが「あやまち」の後半のバカンス地(カリブ海の高級ビーチリゾート!)での夏の一日の熱狂が最高なのです。あの日の夜だけとち狂ってる(やりまくってる)のがいいんです!!
三月えみ「泡にもなれない恋ならば」
これの2話目の「その神は、役場にいる」の夏が夏のほの悲しさを最大限に表してていいです。夏ってやっぱり死の香りがするもん。田舎の蝉がなく山奥で、自分の代わりに水難の労災で亡くなった先輩の幽霊からずっと迫られてそれゆえ衰弱していく…という話なんですが、その幽霊先輩が世界で一番いい人だったのが涙を誘うんです…三月先生、役場の神様シリーズまた描いてくださらないかな〜
トジツキハジメ「double suicide」
夏てんこ盛りです、はしゃいでない夏が!!戦時中何をしたかの恐怖は8月に味わうべきだろ!(そして心に刻むべき)その他、肝が冷えるもの山盛り!血の繋がった兄弟、自死など!怖怖怖!怖いと感じない人には感じないが感じる人には感じられる恐怖が低い温度でじわーーーっと来る!
早寝電灯「君にはふれると鳴るとこがあって」
夏は地元のお祭りだろ!ということで幼い頃に地元の夏祭りでメインの稚児だった引っ込み思案ボーイが高校生になり、どちらかというと人気者と仲良くなるお話です
この作品は陽キャの夏祭りではなく、陰キャががんばる夏なのです
と、ここまで書いて私は典型的な夏が全くダメだということに気がつきました。夏に活動すると死しか感じないよ…紫外線が怖い、皮膚だけでなく目から入って内臓までやられる気がする…そんな私が選んだ夏のBLです