久しぶりにCDを引っ張り出してきた。高校の頃に少ないお小遣いとお年玉で買ったCDたち。プレイヤーがないのに大切だからと上京する時も持っていって、また引っ越しをする時には半分のCDを売ってしまったのに手放すことができず残ったこの精鋭。久しぶりに聴きたくなって押入れの奥から出してきた。
「受験勉強してる時に音楽聞かない方がいい。後でその音楽を聞くと辛い気持ちが蘇るようになる」というのをどこかで見た。
私が今日聞いた音楽は、まさに大学受験真っ只中の辛い受験期に聴いた音楽だった。だから少しだけ、怖かった。
安物のCDプレイヤーからキュルキュルと音がする。イヤホンから溢れる音、音、音。聴きながら歌詞カードを追い解説を読む。そしてまた音。
これは力強くうるさい人間讃歌だ、とあの頃とは違う感想を抱く。辛い気持ちは思い出さなかった。それに少しほっとしたし、あの頃とは違う面を見つけることができて、ああ、わたしはこの音楽がずっと好きなんだとようやく思い知った。
今は布団の中だけど、また聴きたくなってウズウズしてる。こんな感覚いつ以来だろう?
明日は音楽を聴きながら絵でも描いてみようかな。