保育園の委員会で、たまたま去年署名委員になりました。それまでも委員の方から渡されて署名の用紙自体は提出してきました。でも、ただ、「提出しないといけないから」出していました。筆数も、自分の家族の分くらいしか書けなくて、特に熱い思いもなかったです。しかし去年署名委員になって、最初の集会で園長先生のお話を聞いて、保育士不足の深刻さ、配置基準が戦後あまり改善されていないこととそれによる様々な影響、小学校でも教員が足りていない現状を知りました。(産休をとりたくても代理の先生がいないような状態だそうです・・)
ニュースで、保育園で起きてしまった不適切な言葉がけが行われてしまった事件や子どもが犠牲になってしまった悲しい事件を聞く度にとてもショックを受け、色々考えると涙が出ます。二度と起きないでほしい、と思います。でも、もしもっとたくさんの保育士さんがいて、先生たちがみんな休憩もしっかり取れて、もっと多くの人数で子供たちを保育できていたら・・?防げる事件があったかもしれないと思います。逆に自分も、家事や仕事が忙しくて手が回らずそんな時に子供が暴れたら・・余裕のある時には言わないような、あまり良くない言葉がけをしてしまうこともあります・・。
「お母さん見て!」と毎日何回も言われます。忙しくて「ちょっと待ってね」と言うしかないこともあります。でも、数秒手を止めて「なあに?」と聞くと、もう二度と見れないような可愛らしいことをしていることを教えてくれます。洗面台で手を洗っていたらアワアワになったからシャボン玉を飛ばしてうまく行った、朝ご飯を食べていたらパンの形が恐竜になった、網戸にカメムシがいて、いつもは見れない裏側がよく見えた、などなど・・。でも忙しい時はそんな小さな大発見を一緒に喜んであげることはなかなかできません。保育士さんも同じなんだそうです。怪我をしてしまった子供、喧嘩をして泣いてる子供、何かをしてほしい子供、粘土で素敵な作品を作れた子供。どの子が声をあげても聞いてあげられるようにするには保育士さんを増やしてもらうしかないですよね・・・。大人でも「これ見て〜!」「ちょっと聞いてー!」といった時、「今忙しいから無理」と断られると悲しい気持ちになります。
集会で現在の保育状況について学んで、そんなことを考え、何か力になりたい、と強く思いました。今年も署名委員になって、先日駅前で街頭署名活動をしてきました。子供さん連れの方なら書いてくれるかな、と甘い気持ちで行ってしまいました。現実は1時間頑張って、書いてくださった方はたったの10名でした。
私は次男を連れて行き、他の委員の皆さんも子連れが多く、保育園で顔見知りの子どもたちは駅前広場で走り回ってしまうこともありました。
「あの・・!署名活動をしています、保育士を増やすための・・・」
と声をかけると
「無理無理、そんなんええから子どもちゃんと見ときや、ちょろちょろ走って邪魔やわぁ」
と言われました。心がバキッと折れました。
「何?結局お金の話やろ?私ら高齢者だって大変やねん、自分らだけやと思ったらあかんで」
とも言われました。その通りです・・またしてもバキバキっと折れました。
妊婦さんを見かけて、自分が妊娠中は保育園に入れるのか不安でたまらなかったことを思い出して、きっと書いてくれるだろうと声をかけました。「結構です」と通っていかれました。
みなさん忙しいし時間もないし、「関係ない」し、、、そうだよね、、と思いました。どうやったら変えていけるんだろうなぁ・・・。。
「保育士さん足りてないの?大変ねぇ、、子育て大変やと思うけど頑張ってねぇ」と言いながらお友達の分も書いてくださった方、「住んでるの市外だけど力になれるのなら」と書いてくださった方、嬉しくて「ありがとうございます」という声が震えてしまってちょっと驚かれてしまいました。本当にありがとうございました。
そんな街頭署名、色々なことを学びました。綺麗事だけではいかない、確かに市の財政の話になってくるし、皆さんいろんな事情があるし、本当に難しいことなんだなぁ、、ということを痛感しました。子どもの未来はどこまでも明るくあってほしい。それだけなんだなぁ・・。