東京都新宿区産まれ、32歳の名ばかりシティボーイ。
うだつの上がらない青春時代を過ごし、10歳でジャズトランペットに触りだし、15歳でバンドを始める。
紆余曲折あり、現在は弟と弟の親友と俺の昔からの友人の四人で「ガタリ」というバンドを組んでいる。
バンド名の由来は昔から好きだったTVゲーム「クーロンズゲート」の登場人物から取っている。ちなみにフランスの哲学者、精神分析家フェリックス・ガタリはあまり関係ない。(関係ないが個人的に哲学書は好きなので、これまたフランスの哲学者であるジル・ドゥルーズと共同で書かれた現代思想の名著「アンチオイディプス」には触れている。)
今回何故このような文章を書くに至ったを説明すると、単純にしずかなインターネットというフレーズに惹かれ、ここに日記の代わりに文章をツラツラ書いていこうと何の気なしに始めてみた次第である。
元々前職にて公開で読まれる物をほぼ毎日書いていたし、文章を書くことは好きだ。
というわけでフラフラと煙草が吸える喫茶店に腰を落ち着けて、久しぶりに何を書こうか考えている。
俺の場合こういう時は筆を走らせてから何を書きたくなるかを自然に任せて頭を回し始める。すると大抵の場合は過去の出来事について触れたくなるのだが、今回はこれからのことについて書いてみようと思う。
今まで世間に胸を張れるような仕事をしてこなかった弊害か、または自分の消極的な性格がそうさせていたのかはわからないが、俺はこれまで「これから」のこと「未来」のことは書かないできた。
未来のことを書くとは未知のことを書くことなので少し勇気が要る。勇気が持てなかった俺にとって未来とは、諦めて見ないようにする対象であった。そして、矛盾するようだが、未来とは何とでも言えるものでもあって。それ故の軽薄さに忌避感があった。しかし歳を少し重ねてその軽薄さもまた希望の一側面なのではないかと思えるようになった。
だからここに書いておく。これからのことを。勇気を持って、軽やかに。
ガタリというバンドを始めたのが二年前。
ギターボーカル、ベース、ドラムの三人構成で始めたバンドであったが、去年の春にギタリストを一名加えて現在四人体制。
四人の音も馴染み、最近自分の中でやっと「これからはこのバンドでやっていこう。」という覚悟が決まった。
俺は自分のメンバーのことが本当に好きで、こんな恵まれた環境において結果が出ないわけがないという自信があるのだ。
これまでの人生は頭が割れるほど悩んで生きてきたが、そういうものが全て吹っ飛ぶほど素晴らしいメンツに今自分は囲まれている。
観てくれた人から「カッコいいですね」と声をかけられようものなら、「そうでしょう」と言いたくなるようなバンドである。
これから我々の音源のリリースや「りんご音楽祭」という音楽フェスのライブオーディションが控えている。
聴いてくれる人に届くような仕事をしたい。そういう自分の気持ちに、嘘はもうつきたくない。
サブスクで買い叩かれ、CDも売れないようなこの時代にバンド音楽の素晴らしさまでは諦めたくないのである。
この形容し難い音楽の奥深さは人間という生き物の根幹に関わる感動だ。いわば魂のようなものと共鳴していて、僕はそういう類の現象に今も心躍らせている。
音楽をしていく。
生活をしていく。
そのために音楽で生活していきたい。
そのために多くの人に触れてもらいたい。
俺はあなたに触れてほしい。
そのために俺は自分の音楽を、芯から震えるような音楽を続けていく。
ここで書く日記は、そんな自分の奮闘記というか雑記というかそんなものになるだろう。
バンド音楽で飯を食っていく。
その過程を見てくれたら嬉しい。
とりあえず音源出たら聴いてくれ。