早起きしてタリンのバスターミナルに向かう。行きで失敗したトラムの乗車に再チャレンジしたが、無事先頭車両では決済することができた。これから長い移動になるのでトイレには念入りに行っておかねばならない。EUの公衆トイレは大体有料だが、このバスターミナルのトイレも例外に漏れない。入口の前に改札みたいな機械があり、ここでもクレカのタッチ決済で通れる仕組みになっていた。タリンに来て、というより今までほとんど現金を使っていない。近くには香水の自販機らしい、1Push1ユーロの自販機が置いてあった。
8:35発のバスに乗車する。エストニアもラトビアもシェンゲン協定の加盟国のため、国境間での入国検査がない。なのでバス等で気軽に国境を超えた旅をすることができる。EU内の移動はおそらくFlixbusが最大手。トイレは確実についているがWifiや充電は設備があってもできたりできなかったりする。到着予想は13:00、ここから4時間半かけてラトビアに移動することになる。
(Flixbus。椅子は倒せないがゲーミングチェアみたいな感じで快適)
リガに到着した。バスの中は本当にやることがなく本を読むか日本から持ってきたカロリーメイトを齧るかしていた。一人旅のカロリーメイトは本当に役に立つ。バスターミナルの隣はリガ中央市場があり、あらゆる食品が売っているらしい。荷物が重いので建物の中に入ることはしなかったが、周囲にもまばらに出店が出ている。タリンの時よりだいぶ生活感を感じて少しうれしくなる。
バスターミナルから宿に向かうためトラムを探す。行きのバスで調べたが、ラトビアのトラムはクレカ乗車ができないらしかったので、チケットを買って乗ることにした。が、券売機を探しても探しても見つからない。ネットでそれらしい機械の写真を見つけてたのに。次の駅で買おう・・と思いながら歩き続けた結果、2kmほど歩いて宿に着いてしまった。今回の宿はシティホテルだがそれでもかなり綺麗目なところだった。最上階では見知った企業がカンファレンスをやっているらしい。pwcってラトビアにも支部があるんだ。
ホテルで荷物を降ろしまた外にでる。タリンと同じく、リガには一日しか滞在する予定がない。昼ごはんはカロリーメイトで食べたことにして、すぐにリガ旧市街の方に向かうことにした。リガはタリンとはまた建物の雰囲気が異なり、1つ1つの建物が大きく部分の作りが細かい。アールヌーヴォーという様式らしい。ディズニーシーみたいな建物がずらりと並んでいる。
(リガ、アールヌーヴォーの街並み)
アールヌーヴォー博物館に向かう。門は一見閉ざされており入っていいのか分からなかったが、ダイヤル入力すると鍵が開く仕組みだった。ドアを開けるとスタッフの人が全員中世の格好をしている。若い人は住民、お年寄りの方はメイドの恰好をしている。写真を撮っておけばよかったかもだが、どうやら撮影料がかかるらしい。建築様式の解説曰く、リガの建物のほとんどは1人のラトビアの建築家が設計したものとのことだった。建物の内装、特に水回りの解説が結構興味深い。衣装の貸し出しがあり、中世の恰好で写真を撮るサービスが入館料に含まれていたらしいが、一人やるのはさすがに躊躇われた。おそらくアメリカから来た家族が家族写真を撮っていた。
(アールヌーヴォー博物館、中にある螺旋階段)
旧市街の中心部に移動する。大聖堂、ペテロ教会などを見て回る。タリンもそうだったが、基本教会は月火が休みらしく、中に入ることは叶わなかった。唯一最後に入ったブラックヘッドハウスは入館することができた。中が博物館になっており、2ユーロ追加で払えばスパークリングワインを片手に周る事ができる。元は商人の倉庫、集会等に使われていたらしいが、内装は日本の迎賓館並に豪華で面白い。地下にはワイン等を保管していたであろう貯蔵庫などもあり見学することができた。併設のお土産店でチョコレート付きのブラックカラントの小瓶をいくつか買う。
(ブラックヘッドハウス、外観と内装)
タリンは旧市街と新市街が分かれていたが、リガは旧市街の中にもいくつか現代的な建物がある。その中の小さいショッピングモールに入り、スーパーでお土産を買うことにした。ライマというラトビアで有名なチョコレートと、紅茶の箱を買う。セルフレジを試したがなぜか失敗し、結局店員のお世話になることになった。トラムのチケット購入にも再チャレンジする。Narvesenというコンビニで買えるらしく、ラトビアの交通局サイトをスマホで見せて24h乗り放題のチケットを買うことができた。
イナリで会った夫婦に教えてもらったレストランへ向かう。中世料理を出すレストランらしく、内装は暗いがとても凝った様式である。たぶん観光客向けの店なんだろうか、店員も皆中世っぽい?恰好をしている。客はまばらだがしっかりしたレストランなので一人入店は過去一ハードルが高い。スープと豚肉のソテーを注文した。料理の出し方もこだわりがあるらしく、パンは布のようなものに包まれて、スープは簡易な七輪に入れられて配膳された。豚肉は想像していたよりだいぶ大きい塊肉で、このまま焼いたのかと思わせる串刺しのスタイルで提供された。量に軽く引いたが、味付けが照り焼き?に近くかなり美味しい。付け合わせもピクルスの他に白わさびが添えられており味に飽きなかった。
(リガの中世レストラン https://maps.app.goo.gl/ubqksSL6dSeMxq7o9)
何とか食べ終わり会計すると、店員から「サービス料は含まれてないけどどうする?」と聞かれる。バルト三国はもともとチップの文化がなかったが、観光業の発達とともに浸透してきたらしい。10%で、と答えてもう一度クレジット決済をし、店を後にした。
ようやくチケットを買えたトラムに乗り、宿に戻った。明日の時間何時だっけ、とバスの時間を確認すると7時半リガ発になっている。ターミナルには30min前について、とか考えると結局5時半には起きなくてはならない・・こうやって旅行中は早寝早起きの健康的な生活になる。部屋のミニバーにあったペプシコーラだけ飲んで、今日も早く寝ることにした。