旅行記6日目 - タリン

pepperlandsk
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10:30発の船でエストニアに移動する。朝食を食べて、トラムでフェリーターミナルに向かった。途中で大量の小学生と乗り合わせた。インド系とアジア系の子が多く、もしかするとインターナショナルスクールの学生かもしれない。フィンランドは一見白人が多いが、フードデリバリーのWoltのバッグを担いでる人は皆インドか中東系だ。日本はコンビニ店員は外国人が多いが、デリバリーはまだ日本人が多いように思える。地理的な違いとかあるのだろうか。

フェリーに搭乗する。フェリーの大きさに対して乗客数はそれほど多くはない。オープンデッキにも乗れるらしいが、歩き回らず本を読むことにした。「物語 バルト三国の歴史」をkindleで買って読む。フェリー内にはバーや免税店まである。酒も免税で買えるらしいが、物価の都合上タリンまで行って買う方が安いらしい。日用品の買い物をタリンまで行って済ませるフィンランド人もいるのだとか。

(ヘルシンキ→タリン行きのフェリー、タリンのターミナルで撮影)

読書に飽きて、タリンの交通事情を調べる。フェリーターミナルから宿へのアクセス方法を調べる必要がある。宿は適当に予約したので、そもそも徒歩圏内かどうかもよく分かっていない。タリンのターミナルから宿はギリ歩けないこともないが、トラム(路面電車)に乗るとちょっと楽らしい。日本人が書いたブログも調べたが、どの情報もコロナ前の更新で心もとない。最終的にエストニア交通局のサイトまでたどり着き、どうやらクレカのタッチ決済で乗車できると知った。日本でも最近クレカで電車乗れるようになったのは最近だったっけ、さすがIT先進国。

タリンに到着した。周囲の雰囲気はそれほどヘルシンキと変わらない。岡山ー香川のジャンボフェリーに乗ったときも周囲はこんな雰囲気だった気がする。早速トラムに乗車しタッチ決済を試すが明らかに認証エラーっぽい音が出る。何回か試すがどうもうまく行かず、結局キセルしてしまった。エストニアもフィンランドと同じく、基本的には信用乗車の仕組みでたまに係員がチケット確認に周ってくるらしい。後から調べると、どうやら先頭車両だけクレカ決済に対応していたらしい。タッチ決済のマークは全部の機械についてるのに。これは罠だった。

宿のあるタリン旧市街に到着する。旧市街は環状の城壁に囲まれている、まさしく城下町みたいな街だった。城壁は10mはあろうかという丸石積みで、進撃の巨人の世界観を思い出させる。巨人が埋まっててもおかしくない見た目である。路地も旧市街らしい石畳だが、でこぼこしており少し歩きにくい。イナリの夫婦にKatariina käikという通りがおしゃれだと教えてもらっていたので、ちょうどその通りを歩きながら宿に向かう。

(Katariina käik、日が当たりにくく道路に雪がたまってる)

ホテルに到着した。マリオットカードのポイントが大量に余っており、物価安も相まって豪勢なホテルに無料で泊まることができた。こういうときにAmexカード作っておいて本当に良かったと思う。けどAmexはEUでは基本使えず、旅行中の日用品の出費には全然役に立っていない... 今回クレジットカードはAMEXの他にPayPay・楽天・EPOSのVISAカード3枚も持ってきていたが、結局楽天・エポスは認証エラーをはかれて使えなかった。PayPayカードだけ使えたが、ネット決済しようとするとSMS認証が必要になりこれも大分不便(海外でSMS認証はSIMカード差し替えたりちょっと面倒)。海外旅行に特化してるVISAカードがあれば教えてほしい。

部屋に荷物を置き、カメラをもって旧市街を散策する。雹が吹き荒れ顔に刺さり、とにかく痛い。天気落ち着くまで時間を潰そうと思い、地球の歩き方に乗っていたパンケーキ屋に寄って昼食をとる。店はよく混雑すると書いてあるが結構空いている。やっぱり冬は観光シーズンではないらしい。牛肉のパンケーキを頼んだら、パンケーキというよりクレープみたいのが出てきた。中にケバブみたいな肉がたっぷり詰まってる。サウザンドレッシングみたいなソースともよく合い、とても美味しかった。kaliという現地の飲み物も試す。大麦を発酵させたものらしく、味はオーガニックなドクターペッパーという感じ。

(タリンのパンケーキ屋で頼んだパンケーキとKali)

教会をいくつか寄りつつ、出店で買ったホットワイン(glogg)を片手に展望台の丘に向かって歩く。丘に至る道は迷路のように入り組んでおり、人が疎らなこともありオープンワールドのゲームのダンジョンみたい。ちょうどエルデンリングのストームヴィル城みたいな感じ。丘に着き下を見下ろすと、旧市街を一望できた。冬景色でも十分壮観だったが、オレンジで統一された屋根群は夏の青空の下の方が映えそうだった。相変わらず観光客はまばらにいるかいないかという感じ。1人の男性がいろんな角度で自撮りをしていた。お土産屋で旧市街の絵が描かれたマグネットを買う。

展望台は二か所あり、もう一か所に向かうと先ほどの自撮りしていた男性とまた出会った。どこから来たのかと声をかけられ少し会話する。彼はインドネシア人で、日本にも住んだことがあるらしい。あまりうまく聞き取れなかったが旅行というよりは仕事で来ているらしかった。英語が自分よりよっぽど流暢だったが、いろんな国で働いているのだろうか。

凍った道に腰が引ける中、展望台を後にした。カメラは既に雪でびしょ濡れになっており、ちょっと心配になる。教会の屋根の下で少しだけ雨宿りする。タイミングが悪く、今日はどの教会も閉まっていた。雪の中でも鼻歌を歌ってる、ご機嫌そうな婦人?と相席する。その後、迷路のような市街の坂を下っていると修道士の鉄像が並ぶエリアにたどり着いた。この修道士の像、よく見るとどれも顔がない。のっぺらぼうというより、頭ごとなくて上からフードがかぶさっている感じ。手には誰かが作った小さい雪だるまを抱えている。日本の地蔵的なものかと思ったが、人型の像で頭がないモチーフは西洋では珍しくないのだろうか。物寂しい雰囲気が気に入り辺りの写真をたくさん撮った。

(顔の無い修道士像)

夜ご飯は旧市街から出たショッピングモールで食べることにした。LIDOというレストランだが、ビュッフェスタイルで好きな小皿のメニューを取りレジに通して会計することができる。ラトビアのリガ発祥のファミリーレストランらしく、地元らしいメニューも取り揃えており、何より一人で入ってよさそうな雰囲気なのがうれしい。安価と聞いていたがいろいろ食べたくなって、結局16€ぐらいかかってしまった。その後モール内のスーパーで朝ご飯を買って帰宅。ここのスーパーにもベーカリーがあるみたいで、朝ごはんが毎日少し楽しみ。セルフレジがあったので試したがなんやかんや会計に失敗し、結局店員のお世話になった。

19-20時頃に宿に到着する。この宿にはサウナ付きのスパがあるらしい。水着が必要とのことだったが、昨日サウナで使った水着は荷物を軽くするため前の宿で処分してきてしまった。宿にチャットで聞くと水着はレンタルできるらしいが、結局いくらかかるのかが謎のまま。だいぶ迷ったが、一人でスパ行ってもな、と消極的な気持ちが勝ってしまった。明日にはまたリガに移動しなければならない。早めに寝ることにした。