音声コンテンツによる観光DX化の難しさ(2023年1月@広島)

Yosuke
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社会課題の異なる場所に足を運ぶことで異なる視点が得られることはよくある。これまで当たり前と考えていた前提が異なると、より柔軟に物事が捉えられると思っていて、なるべくいろんなところに足を運んでなんか面白いものがないか見ている。

東広島の西条に行ったとき、「酒都なび」という観光アプリを紹介した看板があったのだが、既にサービス提供が終わっていて見ることができなかった。

昨年行ったときはほろよい散歩クーポンというキャンペーンの一環として「膝栗毛」というアプリのコンテンツの一つとして西条のコンテンツが提供されていた。位置情報と音声コンテンツを連動させて、デジタルスタンプラリーの音声版による観光ガイドみたいな感じである。

地図を見るためにスマホを見る必要があり、それで歩きながら音声コンテンツを再生みたいな感じで、使い勝手があまりよくない感じがした。

ちなみに今年もほろよい散歩クーポンはあるが、アプリのコンテンツはなさそうだ。結局紙のクーポンを持って行って、各店で使うみたいな感じが現状のベストプラクティスかと思うと正直やりきれない気分にはなる。

位置情報とコンテンツを組み合わせるのは、イングレスやポケモンGoなどの例もあるがなかなか工夫が必要な領域だと思っている。人の移動距離を考慮したコンテンツ密度にしないと過疎化しやすいし、注意力散漫になった結果安全性の課題も出てくる。画面を見なくてもよいような仕組みを考えたり、博物館の中みたいな室内での利用と相性がいいように思った。通信環境やバッテリの持続時間などインフラ的には大幅に改善してきている分野だが、ARグラスと組み合わせなど今後のさらなる改善が期待される分野でもあるのだろう。SonyがやっているLocatoneやRay-Ban Metaのスマートグラスなど気になるものはあるので、今後もいろいろと試してみたいところである。

おまけ

現地にあるQRコードをスキャンして現地のコンテンツにアクセスするのが、現状のベストプラクティスなのかなと思ったりしている。

ボックス設置型カメラ貸し出しサービスというものを見たことなかったので、これは興味深かった。