MaaSがよくわからない(2023年6月富山・石川)

Yosuke
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国土交通省のウェブサイトを見るとMaaSについてこんな解説がある。

MaaS(マース:Mobility as a Service)とは、地域住民や旅行者一人一人のトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスであり、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるものです。(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/japanmaas/promotion/

移動手段の最適化なんて大昔から乗換案内サービスで実現しているのに今更なんでだろうと思ったりするわけだが、それについても解説があった。

決済機能の統合や交通機関の予約、二次交通との連動などを一元的に行なうMaaSは、今後の交通サービスの中で重要になってくると考えています。ユーザーのみなさんがシームレスに移動できるように、サービスのあり方を継続的に検討しています。(https://getnavi.jp/digital/898303/

一連の移動をまとめて一つのサービスとして提供することなのだと理解した。そう言われてみれば、オンラインで乗車券を買わせようとするものを最近よく見かける。茨城でも高知でも事前に買ったデジタル乗車券のQRコードを提示するスタイルだった。

やりたいことはわかるけど、交通系ICのワンタッチに慣れてしまうとこのユーザビリティは最悪としか言いようがない。事前に窓口に買いに行かなくていいこととスマホで完結することは素晴らしいが、いちいち画面を開くのがかったるい。新幹線のように交通系ICに紐づけるのがすごく便利だが、なかなかそんな感じにはならないのだろう。そもそも交通系IC非対応のバスも少なからずある。一日乗車券とか観光チケットとか柔軟なチケットを用意するにはそれぞれが画面を出すのがいいのかもしれないけど、移動中にスマホを開かせようとするのは違うんじゃないのかなと思うけどどうなんだろう。

一連のサービスをまとめて一つのサービスというのなら、まずこういう乱立したシェア自転車の規格を統一していちいち新規会員登録したり、アプリインストールしたり、決済手段を入力したりしないで済むようにしてもらいたい。

色々書いたが、金沢はSuicaが使える100円バスがすごく便利だった。手持ちの決済手段でストレスなく移動できるのが素晴らしい。こういうのでいいんだよとか言い始めると、MaaSの存在意義ってなんだろうという気がしないでもない。

次世代交通サービスみたいな話でいうと、バスのリアルタイム情報はかなり一般的になっている気がする。特に冬場に雪で遅れがちな地域ほど力を入れているように思う。

あと富山に行ったとき、コンパクトシティとかLRTとかが正直ピンときてなかった。それって路面電車と何が違うんだろうみたいに思ってた。

これについては詳しい解説があった

路面電車というのは車と並んで走る電車みたいな感じで渋滞に巻き込まれるし、信号も引っかかるし、乗り降りも大変だが、LRTは信号も優先されて、バリアーフリーで乗り降りもスムーズということなのだろう。信用乗車方式という改札なしの抜き打ち高額罰金スタイルも特徴のようだが、日本ではそこまで懲罰的な罰金にできないというのは興味深い。

コンパクトシティについては、能登地震の影響がどのくらいだったのか気になる。スマートシティの目指すものの一つとしてレジリエンスがあるが、災害からの回復力の観点でコンパクトシティが有効とか、スマートシティとしてデータを取得していたのが役立ったとかそういう話があると今後に色々生きてきそうな気がした。氷見や高岡よりはダメージ小さそうだが、液状化の影響はありそうなので、何か検証できれば興味深い結果が得られそうである。