神奈川県から1都1県をまたいで鈍行で3時間.栃木県にあるあしかがフラワーパークへ藤を撮りに.
この年の春はとても暖かく,全てのお花の開花が例年よりも早かった.
藤も例に漏れず,例年の見頃から少し早い4月中旬の来訪時には,うす紅・紫・白の藤がほぼ満開となっていた.
本来は少しずつ時期がずれ,うす紅・紫・白・黄色の順に咲くそうだけど,それらのほとんどを目にすることができてラッキーだった.黄色の藤だけ咲始めだったけれど,元々見られないと思っていた白色の藤を見ることができただけで100点満点中200点!天気も良かったので,300点!
「フラワーパーク」というだけあって,藤だけでなく他の花々も爛々と咲き誇っていて,どこを見ても楽しかったなあ.印象的なのは,終わりかけのポピー,チューリップ,満開のツツジ.
そう,この公園,有名な藤が素晴らしいのは言わずもがな,
色別の花壇やバラ園などの他の花々の魅せ方にも藤と等しい愛情を感じて,それがとってもよかった.1日で大好きな公園になった.
何より,その年に見た草はなの全てのなかで一番美しくみずみずしかった! 花のみならず葉の一枚一枚がしゃきしゃきキラキラと咲き誇っていて,歩いているだけで春の気分をたっぷり浴びることができた.花壇一つ一つ,藤の一段ごと,全て手が施されている様子だった.
写真を撮る時,「遠目で見ると綺麗だけど接写にするとすこししおれている」ということがある.もちろん自然相手だしそれも味だとも言えるけど,あしかがフラワーパークはそんなことを言わせまいという自然への愛をひしひしと感じた.時期がすぎている草花以外はどこから見ても綺麗だったし,逆に旬に争うことはなく咲いているものを美しく魅せる姿勢にわたしはとても感動したのだった.随分前のことなのに,いまだに手に取るように思い出す.
都心から遠いことが難点といえば難点だけれど,3時間かけてでも何度も行きたい.ここでしか見られない大藤だけでなく,他の草花のために足を運ぶ価値があるなあと思った.