「じゃあ、最後に反省会しようよ」って言って、2人で何度か通ったお店に歩いて向かった。
西陽が顔を照らしてる。この顔を見ることもなくなっちゃうのかな、と思うと無性に寂しくなるけど、もう遅い。知らないうちに関係性のラベルは更新されていた。いや、知ってたけど、ラベルを貼り直そうよって言えなかったんだ。
お店に到着。ちょっと重い引扉を左にスライドする。地元の人たちに愛されているそのお店は相変わらず繁盛してた。通されたのがカウンター席で良かった。きっとテーブル席だとうまく話せなかった。
まずは瓶ビールに刺身のぶつ盛り。苦水を飲んで緊張の糸がほぐれたのか、食べ物をどんどん頼んだ。私がカロリーを気にしてるからこれまでフライドポテトを頼めなかったって言う。そんなつもりはなかったんだよ、ごめんね、ごめんね。
皮肉だけど、こんなに腹を割って話せたのは本当に久しぶりだった。2人で過ごす時間が終わってほしくなくて、ちょっと飲みすぎた。