親に感謝していることを3つ挙げる。一つ目は教育を通じて色々なチャンスを与えてくれたこと。二つ目は呼びやすい名前を付けてくれたこと。子供の頃は女の子にも付けられる名前ということで少し弱々しいと思いあまり好きではなかったが、いまはでは海外の友人含めて下の名前で呼んでくれる機会が非常に多い。名字で呼ばれるよりもどことなく相手からの親しみを感じることが出来るので、一呼吸で呼べる自分の名前が大好きだ。そして最後が躾。母はとても綺麗好き且つ家族が過ごす空間を心地よくしたいという気持ちが強い人だ。将来私が生活を築くのに困らないように、怠け者の私に口を酸っぱくして様々な声を掛けてくれた。「ドアは開けたら閉めなさい」「お菓子のゴミはテーブルに置きっぱなしにするんじゃなくてすぐに捨てなさい」「コートはソファに置くのではなくちゃんとクローゼットにしまいなさい」等々。文字にするのも大変だが都度都度注意するのはなんて大変だったことだろう。愛情なしには絶対にできない。
そんな彼女の躾の甲斐あって、いまでは生活空間を清潔に居心地よくするのが苦ではなくなっている。一方で心の中の整理整頓やお掃除がいまだに上達しない。仕事や対人関係。好きになればなるほど没頭してしまう。その性質自体は問題ないのだが、「好き」に重心をかけ過ぎてつんのめってしまい、体勢を崩してアスファルトにキスをすることがしばしば訪れる。何事もほどほどにバランス良く、器用に生きていたいけどまだまだ出来そうにはない。