こんにちは、デザインエンジニアのximuhata(いむはた)です。本稿はPLAID Design Advent Calendar 2024 の7日目の記事です。2024年は多くのデザイン関連の書籍を読んだ年になりました。その中で個人的に読んで良かった、継続的に読み返したいと思える内容の書籍を独断と偏見でご紹介します。
データ と デザイン 人とデータのつなぎかた
デザインイノベーションファームTakramのデザインエンジニアである櫻井稔氏が、人とデータをつなぐデザインアプローチの思想と手法について綴られた一冊。Podcast「Takram Cast」を副音声として聴くと執筆当時の裏事情などが知れて面白いかと思います。
プロダクトデザインのためのストーリーテリング ―「物語」で魅了するユーザーエクスペリエンスを生み出す
ストーリーテリングがプロダクトデザインにもたらす影響を、その歴史から紐解き、デザインの中でどのように築かれていくかを語った一冊。本書の途中で『エモーショナル・デザイン』について触れられており、デザインにおける感情の重要性についても大きな気づきを与えてくれました。
ダークパターン 人を欺くデザインの手口と対策
人を欺く「ダークパターン(ディセプティブパターン)」の名付け親であるハリー・ブリヌル氏が、欧米のさまざまな事例を紐解きながら、クリーンなユーザー体験を目指す手引き書。本書で語られる内容は欧米が舞台になっていますが、日本語解説版では国内におけるダークパターンの現状について「デザイン」と「法律」の観点で解説されており、もはや他人事ではすまない状況が刻一刻と近づいているのかと実感しました。
ABOUT FACE インタラクションデザインの本質
UIデザインのバイブルと謳われる『About Face』第4版の翻訳書。「ペルソナ」手法の生みの親であるアラン・クーパーが筆頭著者として、インタラクティブデザインにおける効果的で実践的な方法を解説しています。前作(第3版の翻訳書)が絶版本なのと、原著刊行から10年もの月日を経ているので、多くのデザイナーが待ち望んでいた一冊かと思います。
デザインシステムの育て方 継続的な進化と改善のためのアプローチ
近年さまざまな企業や組織がデザインシステムの導入に注力するようになりましたが、導入以上に運用が困難であるという見解から、デザインシステムの「作り方」ではなく「育てる」方法に焦点を当てた一冊。デザインシステムにまつわる職責や組織デザインにも触れられており、視座を高める内容でした。
以上。明日の PLAID Design Advent Calendar 2024 の8日目の記事は Shohei Nishiyama さんによる「3名のプロダクトデザイナーが語る『制作プロセスと越境』」です。それではまた。