去年くらいから天体の月に興味があって月にまつわる本を探して読んでた。そもそも天体の知識ゼロだったから図鑑とか参考書みたいなのを特に選んでたけど、今回の『月で遊ぶ』は月の光を使って遊ぶ方法とか、月夜に歩く体験を書いてる本でひと味違ってた。
これが読んでてワクワクするものが多くて面白かった。
傘に小さな穴をいくつも空けて月夜にその傘をさして、穴から漏れる月光を木漏れ日に見立てて"木漏れ月"って呼ぶ遊びだったり。
月光だけを頼りに夜の森を歩いていく体験では"松の木が浮世絵みたいなシルエットになる"とか、月光が強い夜にはその眩い光を"月の昼" "夜の昼"って例えてて、その表現の仕方が個人的に刺さった。アウトドアって苦手な分類だけど月の昼を見てみたいから登山しても良いかもと思った。(やっぱ高い場所のほうが月も鮮明に見えるらしい)
あとヒマラヤ級に高い位置だと昼間の空が黒いらしくて、飛行機に乗って空を見上げてみても条件次第では黒い空が見えるそう。
割とくだけた文体で書かれた本だからスルスル読めた。随所で著者の月へのこだわりとか愛が垣間見えたんだけど、もはや危ない感じにすらなってて笑ってしまった。
けど英語で狂ってるはlunaticとも書くし、月を愛する人にとってはこれが普通かもしれない。