"どんなもの"でも取り寄せられる「クラフト・エヴィング商會」というお店へ様々なお客さんが注文書を送って、それを受け取ったお店は納品書と共に品物の写真を添付して⋯という両者のやり取りが実話風に書かれてる本。
不思議な体験を覗き見してる感じでワクワクした。
しかもこのやり取りでベースになってるものが、川端康成とか村上春樹とか、実在する小説に登場するものだから余計にリアル感があって面白かった。
私が好きな注文書は「肺に咲く睡蓮」 「冥途の落丁」の二つだなぁ。
肺に咲く睡蓮は小川洋子の「薬指の標本」の登場人物が出てきて嬉しかった。
ボリス・ヴィアンも好きだからこの掛け合わせ良い~~と読みながら終始思ってた。
「冥途の落丁」は話中にあるギミックにニヤッとした。読んでるこっちがいつの間にか引きずり込まれる感覚好き。