Xのアカウントを消してから5ヶ月くらいになる。好きだったTwitterがXになった頃、SNSに依存していた自分の生活に飽き気味だったのと、仕様変更で否応なしに目に飛び込んでくる「自分が見ることを選んでいない情報」に疲れていた。これを見る時間で他のことをしたほうがいいのではと思い詰めて、13年使ったアカウントを消した。
相変わらずぼんやりしている時間は多いし、Xを止めたことでこんなに意識高い生活が出来ています! と堂々と宣言は出来ない。だけど今使っているSNSはフォローしてる人が少なく、時間が空いたときにTLを開いてもあっという間に見終わるので、そこから何をしようかな、と考える時間が増えたように思う。おすすめ欄に混ざる知らない人のネガティブな投稿を次々と辿って気がついたら時間が経っていた、みたいなことも無くなった。スマホから顔を上げて目の前のことを見るようになって、SNS自体の優先度は低くなっている気がする。
ただ、移動中の待ち時間や仕事の休憩時間に暇だな、と思うことが増えた。手元にスマホしかない状況になると時間を持て余す。今まではTLをチェックしてリプライしてRTして自分もツイートして、とやっていたらあっという間に過ぎていた休憩時間が長く感じる。Googleニュースで気になる記事を開いて、たまにYahooリアルタイム検索でかつてフォローしていた人たちを検索して、それでおしまい。まだ時間がある…今日はしずインを開いてこれを書いていた。こうして書き出すと、自分が何だかつまらない人間になってしまったようにも思える。本でも読むか、気が向いたら…。
嫌なものを見たくなくてXを止めたら、それと同時に自分にとって有益だった情報も入ってこなくなった。好きなアーティストや毎年行っているフェスの公式アカウントの告知、映画やゲームの新作発表、おいしい時短レシピ、写真映えのする観光地、目新しいガジェット、自分の好きな人たちがつぶやく好きな音楽や漫画の話題、その人たちが描いたらすぐ見ることができるイラスト。今まではそれらを全部Twitterで、ほぼ自動的に取り入れることが出来ていた。今は自分で好きなものを思い出して、取りに行かないと手に入らない。自分から好きなものをひとつひとつ削ぎ落としていくような、忘れていくような感覚がある。以前ほど色んなことに興味が持てなくなったのは年齢のせいもあるかもしれないけど…と歳のせいにしそうになって、いや歳をとっても好きなことを全力で楽しんでいる人達はたくさんいる、と思い直す。
でも失ったものばかりではなくて、この5ヶ月で新しく出来たやりたいことや楽しいことも、ちょっとはある。Xのアカウントを消す間際、3つあったアカウントをひとつにまとめてみたり、閲覧用に使いますと言ってみたり、違うSNSを始めてそれも結局閲覧用になったり、自分が居たいと思う場所を探してじたばたしていた。たかがインターネット、たかがSNSだけど。こうして真面目に振り返ってみると、きっと自分にとって必要な流れだったんだと思う。今はこれでもうすこし様子を見てみたい気持ち。
毎年行っているのは森道市場というフェスです。美味しいごはんと素敵な雑貨の店がたくさんあって、海辺に好きな音楽が流れていて、しかもチケットがすごく安いという最高のフェス。大好き。