めちゃくちゃ面白い。
ジェネレーティブプログラムとかマルチパラダイムデザインと同じような領域の話なんだけど、日本人が書いた書籍だからやはり頭に入りやすい。
エヴァンスのドメイン駆動設計は分析の枠組みだったり既存のドメイン分析の話が出てこない。出てくるのはモデリングして動くコードにしろだけで体系だった話がない。(あれはあれでいい本なんだけど)
そういう意味でも90年代初頭のこういった本は貴重な知識だと思うし面白い。
この時代の本の面白さは問題空間と解決空間の分離と実行可能な仕様記述だったりする。実行可能な仕様記述は、今までの人間がコーティングしなければいけない世界においては高コストでなかなか難しいと思っていたが、LLMがコードを書く時代においてはわりと実現可能かと思う。
今まで人間の手で実装されたコードからLLMに仕様を書かせてみたが、完全に記述することはできなかった。それはコーティングは解決空間の記述であって人間によるオペレーションが介在することによって完全となるから再現できないのではないかと考えた。
だからこそ暗黙知を減らすためにも実行可能な仕様記述が重要だと思うし、今後の開発における軸は解決空間をどう扱うかというよりは、問題をどう記述して解決空間とつなげるかみたいなところになるのかと。
そういう意味でもこのドメイン分析、モデリングや、マルチパラダイムデザイン、ジェネレーティブプログラミングから学ぶことが重要だと思う。