パリ、マクドナルドにて

ponzu
·

いつかの昔の旅日記、ずっとパソコンに眠りっぱなしだった文章を、ぽつぽつ載せていこうかと思います。

ーーー

パリのユースはwi-fiがいちいち整っておらず、スカイプがうまく機能していないようなので、日記を投稿することにしました。

今の宿はパリに入ってから2つめの所ですが、とっても雰囲気がいいです。マレ地区というパリの中心部にあります。昔ながらの石畳の街並みが残ることでも有名な、おしゃれスポットです。さて今は、不本意ながらマックにいます。なぜかというと、ベルギーまでの列車の座席予約をネットでしようと思ったからです。(マックは無料でwi-fiが使えます。)

ロンドン=パリ間のユーロスターの購入が遅れ、学生価格ではなく通常料金を支払うハメになるという痛い目に会ったので、今回は早めに動こうと思ったわけです。しかしどうやらベルギー行きの列車のオンライン予約は出来ない模様。明日駅の窓口に直接出向いて予約をしないといけないみたいです。マックでの努力は無駄に終わりました。時間返せー!

なんの成果もないままマックを出るのは悔しいので、日記を書いてから宿に戻ろうと思います。ざっと今までのパリ生活を振り返ってみようと思います。

1日目。パリについたのは4時くらい。ユーロスター(この名前を見るだけで憎い・・・)の終着駅である北駅から、レピュブリック広場の近くのユースまで徒歩で行きました。ユースの周りが思った以上にガラが悪そうでびっくり。ロンドンがあまりに想像通り(時に想像以上)の街並みだったために、衝撃を受けました。犬のフンと落書きとタバコのポイ捨てと割れたガラス。

気を取り直して散歩にでかけることにしました。

パリの日暮れは遅く、今の季節でも18時くらいまで日は沈みません。歩いて距離感を掴んでみる事にしました。最初に向かったのはポンピドゥーセンター。遠くからでもハッキリわかる、異様なオーラを発していました。建物の周囲には、巨大シャボン玉芸人や、チョークアート職人など、アートな感じの方々がいらっしゃいました。

そのまま歩いていくと見えてきたのが、われらが貴婦人ノートルダム。夕暮れのノートルダムの美しいこと。今回は中には入らず次の目的地ルーブルへ。夕暮れのピラミッドの、これまた素晴らしいこと。紫色の空と、光を反射するピラミッドと、その光を映す水面と。

上機嫌の私の前に現れたのは、ロバート・ラングドンではなくてカジモドでもなくて、ジャベールですらなくて謎の自称ニューヨーカーでした。英語が超聞き取りやすかったのでイギリス人でもオーストラリア人でもないのは確かですが、彼が果たして何者だったのか、今でもわかりません。ルーブルの周辺を散歩しているあいだ、彼はひたすら喋り続けていました。「いいこと言いたがりおじさん」はどこの世界にもいるみたいです。たくさんの「名言」を聞かされぐったりしてきたので、お別れをしました。

その次に出会ったのは、中東系のおっちゃんに100ユーロぼられたばっかりの日本人大学生でした。「どえらいで、ほんま」が口ぐせの大阪人、Kさんです。お互いに遭遇した、変なおじさんトークで盛り上がりました。彼はパリが旅のゴールだということで、ドイツやオランダの地球の歩き方をくれました。ユーロスターの分の損失をちょっと取り戻した気分。

2日目は、パリの全貌を掴む日にしました。有名スポットをとりあえずぐるっと周り、パリを一周。エッフェル塔に始まり、モンマルトルの丘、廃兵院、カルチェラタンなどなど。夜はマックで写真を大量にアップロード。

3日目は、ルーブルの日にする予定だったのですが閉館日だったのでオルセーに。ゴッホのあの有名な教会の絵は素敵でしたが、人だかりがすごくあまりゆっくり見られず残念。その後パンテオン、そしてノートルダムへ。ノートルダムの内部、特にバラ窓は大迫力の美しさでした。三つもバラ窓あるなんて知らんかったよ。次に訪れたコンシェルジュリーが予想以上の面白さでした。特別展なのかなんなのかわかりませんが、お城特集をやっていて、ホグワーツやシンデレラ城のミニチュアがそこここに!お城を使ったアートなんかも展示してあって、建物自体の雰囲気ともマッチしていて(フランス革命時代、ギロチンへの待合室と呼ばれた建物です。マリーアントワネットの独房もあったそうな。)思わず長居してしまいました。

4日目はルーブルの日。名作の連続でなんだかもうお腹いっぱい・・・。モナリザは噂に聞いてたとおり、遠目で見ることしかできませんでした。ガラスの板の手前に手すりがあって、さらにその手前にあるロープより後ろからしか見ることが出来ませんでした。いくら防犯上の対策とはいえ、あんなに距離があるんでは、モナリザが偽モノだったとしても誰も気づかないんではなかろうか。夜はエッフェル塔の夜景を撮りに行きました。

5日目はベルサイユの日。広すぎて、文字通り靴底がもげました。まだ履いてますがね。帰ってからは肉を食べました。粗食が続いていたのですが、いきなり「肉を食べねば!!」と思い立ち、カバのマークのステーキチェーンに入りました。なんでカバがビーフを持ってるのでしょう。地元にあるトンカツ屋の看板を彷彿とさせます。豚さんシェフがにっこり笑顔でとんかつ掲げてる看板。それはいいとして、お肉をたっぷり食べたら元気が沸いてきたので、パリの夕暮れを眺めに凱旋門に登りました。

6日目の今日は、美術館をお得にまわれるミュージアムパスの最終日なので総仕上げ。サント・シャペル、中世博物館、グスタフ・モロー記念館。ちょっとマイナーな場所でも、しっかり見ごたえがあるのがパリの恐ろしいところ。サント・シャペルは朝イチで行って正解でした。シャッター音と人ごみにまみれずに済んだので、幻想的な雰囲気を味わえました。満足。中世博物館のタペストリー「貴婦人と一角獣」がよかったです。まじめなのかふざけてるのか(多分まじめ)、鳥獣戯画を思い出しました。あと、今日は本場のマカロンデビューも果たしました。ルーブルのピラミッドを眺めながら、特大フランボワーズマカロンを食べました。立て続けにクレープも食べました。シンプルなシュガーバターだったんだけど、生地がもっちもちで、今まで食べたどんなクレープよりおいしく感じました。寒い空気の中で、あったかいクレープを握り締めながらほおばる幸せ!!サロン・ド・テに行ける人もうらやましいけど、私にはこっちのほうが楽しいかもしれない。

本当はもっといろんなことがあったんだけども、そろそろ宿に帰るので今回はこの辺で。

ぼんにゅい!

@ponzu
パソコンに眠りっぱなしだった旅日記を、ぽつぽつ載せていきます。