甘酸っぱい初恋の話かと思ったけど割と現実的だったパストライブス

prispris
·

タイトルでネタバレしてるようなしていないような。

観る前はあまり情報を入れない方なので(怖い映画は別です、めっちゃ調べます)内容の細かなことは知らずに観に行きましたよ。

30年くらい前の韓国生まれの女の子が親の移民に付き合ってカナダへそれからアメリカニューヨークへ。親も芸術家で、自身も戯曲作家になったようだ。

移民といっても、大人になってから海外に渡るのと、子ども時代からその国にいるのとでは人となりの作られ方として完全に?ほぼ完全にその国の人になるんだな…。という、移民に対する啓蒙というかそういうのも含まれていたように思う。

ビジュアル的に私の興味を引っ張ってくれる人が1人も出てこなくて、ストーリーも割と淡々としていたので(特に遠距離恋愛的なシークエンスはまあまあ退屈だった)途中まではなんかあんまりアレだな…と思って観ていたんだけど、彼がニューヨークに来たあたりからはなんか急に良くなった。なんでかな…ノラが思っている方向性がはっきり見えたからかな…。ニューヨークの画が良かったからかな。

ラスト近くでオープニングのシーンに戻るんだけど、なるほど2人が喋ってばかりに見えたのはそういうことか…となる。それから、子供の時の自分はそれはそれで存在するみたいなことを言った時にグッと来た。なんかものすごくいいこと言ったってなった。

別れ際もなんか起こりそうで起こらない(例えばキスするとか、どちらかが泣いてしまうとか?)は起こらない(帰り道は泣くけど)泣くのはなんていうか決定的に子ども時代と決別したからなような気がする。

とにかく、ニューヨークのいいなあ…ていうところが映ってて、様子を見に行きたいものだ…とは思った(多分行かないけど)

「何食べたい?」「パスター!」っていうとこはなんかすごく面白くて吹いてしまった。子供か。というか、この彼の描き方はちょっと大丈夫なのかな…という気がした、そんなに韓国人の男子は韓国マスキュリンなのだろうか。そしてちょっと子供っぽいのだろうか。シャツインでソワソワしながら待っているところとか、悪意あるのか、それとも逆に可愛さを狙っているのか…。