Bardo Pond - Volume 9
アメリカの「BARDO POND」による24年作ですわ! その名の通り、バンドが制作していたアウトテイクやジャムを集めたアルバムのその第9作目にあたる本作は、もう何はともあれ最後の大曲を聴いていただきたいですわ!! 美しく蕩けるように繰り返されるリズムパターンの上でダイナミックに盛り上がっていくカタルシスはたまりませんわ! サイケ・ポストロック好きな方におすすめな作品ですわ!!
The Aristocrats - Duck
ソロやバンドで活躍していたメンバーが集まったスーパーグループ「THE ARISTOCRATS」による24年作ですわ! 「南極生まれのアヒルが夜の街で楽しく踊り飲み、そしてペンギン警察に追い回される...」という波瀾万丈な一夜を描いたコンセプトアルバム...ってなにを言っていますの!? そんなコンセプトとは裏腹に超絶技巧なテクニカル・フュージョンはキレッキレ!緩急を交えつつ、所々に遊びも交えながらしっかりと聴かせるインストアルバムですわ!
Monkey3 - Welcome To The Machine
スイスの「MONKEY3」による24年作ですわ! ドゥーム・ストーナーロックのようなヘビーなサウンドを持ちながらも、浮遊感の漂うスペーシーな音像は、宇宙に対する美しさと畏怖の念が様々な側面を表現しておりますわ!なんといっても泣きのギターリフは非常に美しく感動的!!
Turbulence - Binary Dream
物語を描いたコンセプトアルバムで、プログレッシブメタル・ジェントサウンドのテクニカルで複雑なリズムの上に東洋・オリエントなタッチが融合しておりますわ!実験の末にアンドロイドが手に入れたものとは一体...!?
Ihsahn - IHSAHN
ノルウェーのシンフォニックブラックメタルのカリスマ「IHSAHN」による24年作ですわ! 今作は、なんとメタルバージョンとシンフォニックバージョンの2つを同時リリース! 元々シンフォニックな要素をデスメタルに取り入れていましたが、今作はより作曲家としての側面を色濃く感じられるアルバムですわ! メタルなど激しい音楽が苦手な方は、ぜひオーケストラバージョンで彼の表現に触れてみてはいかがでしょうか!
Rick Miller - One of the Many
カナダの「RICK MILLER」による24年作ですわ! 幻想的で浮遊感のあるサウンドスケープは、とてもたおやかで心地よい音空間へと連れて行ってくれますわ。 過去には映画のサウンドトラックも手掛けており、目を閉じれば映像が浮かぶような美しく没入感のあるアルバムですわ!
Saqqarah - The Runaway
フランスの「SAQQARAH」による24年作ですわ! 叙情的なメロディと、アコースティックなタッチ。そして「戦争」というテーマを歌い語る作品ですわ! なんといってもシアトリカルなポエトニーリーディングに泣きのギターが寄りそうサウンドは非常に美しいですわ!!
HOKR - Starej Hokr Vol. 2
チェコの「HOKR」による24年作ですわ!結成当初の70年代後半の、なかなか活動ができなかった時期の曲を再録音したアルバムで、 ダークでありながらも激しくアグレッシブなオルガンと破壊力満点のサックス!シニカルなメロディがあの頃のサウンドを彷彿とさせてくれますわ!
Agusa - Noir
昨年の個人的ベストにもいれておりました、スウェーデンの「Agusa」による24年作ですわ! 今作は、2022年の映画「Malmö Noir」のサウンドトラックと、ボーナストラックを加えたものになりますわ! 前作に比べ、よりサイケデリックな雰囲気が強くなっており、よりダークな幽玄さが際立った作品ですわ!
ネオユニヴァース - 銀河系フィロソフィー
わたくしの推しのウマ娘であり、同じプログレ好きのネオユニヴァースちゃん様のキャラソンですわ〜!! スペースチックなキラキラサウンドにわざとらしいくらいの宇宙的SE!その上で、ちゃんとキャッチーで楽しい盛り上がりが気持ちいいですわ! そして、なによりもネオユニヴァースちゃん様の囁くような歌声が可愛く、エントロピーがインフレーション!! プログレ...ではない気がしつつも、ところどころに入る変拍子の遊びや、アウトロのわざとらしい盛り上げ方など、エッセンスが多分に含まれておりますし、なによりもプログレ好きなネオユニヴァースちゃん様が歌っているのですから、プログレで間違いないですわ!!
Sunburned Hand of the Man - Nimbus
アメリカのSUNBURNED HAND OF THE MANによる24年作ですわ!サイケデリックなメロディの上で、詩を詠う。ポエトニーリーディングなアルバムになっておりますわ! 呪術的でアコースティックなサウンドとうねるようなメロトロン。そして凛と煌めく鈴の音が怪しく響き渡りますわ!
Šamanovo Zboží - Zeměkout
チェコの「SAMANOVO ZBOZI」による24年作ですわ! 自らの音楽を「ダダロック」と定義して、ダークで退廃的・サイケ・ジャズ・ノイズなどの数多のジャンルをエキゾチックに融合! 躁鬱のような激しさと暗澹たるサウンドの温度差と緊張感が魅力的なアルバムですわ!
Water Damage - In E
アメリカの「WATER DAMAGE」による24年作ですわ! ループするドローンに、文字通り刻むようなビートが響きわたる。 あたかも音の大渦に飲み込まれたかのようなねじれの中で、自分がどこに立っているかも分からないような浮遊感と共に、トランスへと至れるアルバムですわ!
Trifecta - The New Normal
様々なアーティストのバックを務めてきたミュージシャン3人で結成された「Trifecta」による24年作ですわ! コンパクトな楽曲で構成された今作は、技術とグルーブがギュッと詰まっており、気持ちのいいフュージョンに癖が散りばめられたまるで宝石箱のようなアルバムですわ!
Jake Gotlieb's Banach-Tarski Paradox - Contours, Vol. 1
アメリカの「JAKE GOTLIEB'S BANACH-TARSKI PARADOX」による24年作ですわ! 彼の地元のカリフォルニア州マリン群の地名にちなんだ名前が付けられており、あたかもそれらの風景を切り取ってスケッチしたような即興的でありつつも複雑な楽曲が収録されておりますわ!
417.3 - Strela
ロシアの「417.3」による24年作であり、バンド最後の作品ですわ。 即興演奏のみで構成されているというこのアルバムは、アンビエントでインダストリアルノイズな音空間。タイトに刻み続けるドラム。 そして、クレッシェンドの壮大で王道なポストロック! 星のように輝き燃える轟音の美を是非お聴きくださいませ!
Kungens Män - För samtida djur 1
スウェーデンの「KUNGENS MÄN」による24年作ですわ! サイケといよりは、クラウトロックに近い、ループサウンドの中で、浮遊感とトリップ感満載なサウンドでまとめられていますわ! ゆっくりなビートがまた陶酔感を誘い、アルバムの世界へと引きずられていくようですわ!
Absolute Elsewhere - Playground
イギリスで70年代に活躍した幻のスーパーグループ「ABSOLUTE ELSEWHERE」による24年作ですわ! 正確には、この2ndアルバムは70年代後半にレコーディングされておりましたが、パンクの登場によりスタジオに埋もれたまま長年発表されていませんでした。 しかしついに今年、再発見・リリースという形で発表されましたわ! そのサウンドは複雑なアレンジとシニカルなメロディのボーカル。そして、美しいメロトロン・インストゥルメンタルと実験性に富んだアルバムですわ!
Habelard2 - Macchie di Inchiostro Su Carta Sensibile
イタリアの「HABELARD2」による24年作ですわ! ジャズ・ポップ・フォーク・クラシックと様々なジャンルをギュッと融合しつつ、キーボードで全体を美しくコーディネート! 70年代のシンフォロックへの回帰ということもあり、改めてプログレの素晴らしさを体感できるアルバムですわ!
The Tangent - To Follow Polaris
イギリスの「THE TANGENT」による24年作ですが、実はこの作品はバンドのリーダーである「Andy Tillison」が1人で完成させたアルバムですわ! しかし、これは彼のソロ作ではなく、多忙なバンドメンバーの考えやエッセンスを彼なりに咀嚼して自分自身を通して表現するという挑戦的なアルバムなのですわ! サウンドは期待を裏切らないプログレッシブに満ちたアルバムであり、バンドらしさを色濃く残しつつも、それぞれのメンバーへの敬意とリスペクトに満ち溢れた作品ですわ!
Moon Safari - Lover's End
スウェーデンの「Moon Safari」による2010年作ですわ!甘く美しいコーラスに、キラキラと光に満ちたサウンド。そして、力強くメロディアスな旋律は、心昂らせる美しさに満ちていますわ!アルバムを通してキャッチーで爽やかなサウンドに満ちているのに、実に自然に変拍子を取り入れたり、プログレ然とした節回しを巧みに取り入れたり、まさに現代のプログレシーンを代表するグループですわ!
2024年5月にレコメンドさせていただいたプログレアルバムですわ!
5月は22枚のアルバムをレコメンドさせていただきましたわ!お気づきの方も少ないと思いますが、なんと今年に入ってようやく100枚のアルバムをレコメンドしてきた計算になりますわ!トータルで200枚のレコメンドになりますわ!びっくりですわね!
何事もコツコツと続けるのが一番ですわね!
6月も引き続き皆様にたくさん素晴らしいプログレをご紹介できればと思いますわ!それではごきげんよう。