たぶん、自分の母親はいわゆる『毒親』なんだと思う。
しかし自分が学生の時は「親は何がなんでも大切にするべき」みたいな考えが今以上に普及していて、余程のDVはさておき自分の親の悪口を言おうものならすぐに「そんなこと言うもんじゃない」「本当はあなたのことを愛しているんだよ」みたいな言葉ですぐに否定される時代だった。
あまりにそれを言われ続けられると、よく思っていない自分が悪いんだと思うようになり、それで苦しんでいた時期がずいぶん長かった。
そのうちネットが普及し始め、自分と同じようなもやもやをずっと抱えている人たちの存在を知ることができて、ああ、嫌なことは嫌だって言ってもいいんだなと、そこでようやく息がしやすくなったのを覚えている。
今では違うところに住み、半年に一度くらいは顔を見に行くけれど母親というより親戚に会いに行くくらいの心の距離だ。もう一緒に住むつもりは無い。あちらは相変わらず情に訴えてくるので振り払うのが大変だけども。