黄龍の村を観た

pz24
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Twitterで話題だったので観た。私は好みじゃなかったという事を先に書いておく。

1時間で観られることや、テンポの良さはかなり良かった。この映画が苦手な人のレビューに、最初のノリがキツイという意見を見かけた。個人的には『ノリがキツイ』と観てる人に思わせた時点で大成功だと思う。妙なリアリティと内輪ノリの嫌な感じがとてもいいと思った。

ここまでが良かったと思った点。

私が苦手だったのは後半だ。なんというか寒い。淡々と作業のように村人を殺してゆく様は良い。ただ、気怠げな陰キャが何でもないことのようにやってる事が、なんというか寒いと感じてしまった。妄想がバレてしまったような恥ずかしさを勝手に感じてしまったのだ。

漫画などの表現で見ることがある、『非日常的な行いをしながら日常会話をする』を映像で観るのがここまでしんどいとは思わなかった。

他にうーんと思ったのは、朝食中に1人刺されて村人達がやってきた時に動かない若者達に千代が「さっさと立てやこら!」とキレるシーン。あの女性達は静かで従順に淡々としているから怖い役回りだと思ってたからあれ?となってしまった。

まあ当事者だったらそんな静かだった人がキレるのは怖いけど。

苦手だったのは上記した2点だけで概ね面白かった、が私の感想だ。1番笑ったのはお供物にマヨネーズかかってる所で、前半の愉快なBBQと物語半ばの仲間の肉で行われる鉄板焼きの対比が良かった。ED後があるのも良かったよね。

ただ、この物語のメインとなる部分がどうしても受け付けなかったので、『私はこの映画は好みじゃなかった』という感想になってしまった。

この監督はこういうのが売りなんだと言われたらそうかと言うしかないし、自分に合わなかったそれだけだ。調べるとかなり好評だが、私は私の感じた物も大事に残しておこうと思う。