リブランディング

たふみ
·

数年前にリブランディングをお手伝いさせていただいたお店に、つい最近足を運ぶ機会があった。

ありがたいことにとても嬉しいご報告を聞けて、なんだか自分のことのように喜んでしまった。何回も「素敵な… おかげで…」と言ってもらえたことが嬉しくて、なんだかついつい上手な話しぶりに乗せられて、ちょっとはそんな気がしてきてしまう。

でも、私はそこにたどり着くために必要なことはなにもしていないのである。というより、私の考える「リブランディング」とは、そうでなくてはならない、と思っている。クライアントワークで並走という形を取る以上、言葉や気持ちではなんと言っていても、それ以上でもそれ以下でもない関係である。それ以上である、ということを掲げるのはささやかな傲慢なのではないだろうか。

私にできるのは、丁寧に相手の話を聞き、整理し、輪郭を型取り、「こうありたい」に近づくための溝を埋めるために具体的にできる物があるならそれを作ること。それしかない。だから、その人がなにかいいことがあったというのなら、それは間違いなくその人のものなのだ。喜びをおすそ分けしていただけるのは、単純にその人が素晴らしい心を持っているからだ。

@qsf
中央揃え恐怖症のオンスクリーンプロダクトデザイナー qsf.jp