※【注意】ストーリーのネタバレはほぼありませんがゲーム画面のキャプチャをいくつか貼っています。未プレイの方はご注意ください。
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先日Switch版のスーパーマリオRPGクリアしました。
結論としては、とにかくとても丁寧で、開発に愛を感じる作品でした。リメイクに携わった全ての方に感謝したいです。
オリジナルのスーパーファミコン版発売から25年以上経っている令和のこのタイミングになってまさかリメイクが遊べるとは思わなかったので、発売が発表されたときは本当にびっくりしたのですが、実際に遊んでみてもその期待を裏切らない出来にこの作品を好きな一人の人間としては
「ありがとう...ありがとう...」
という気持ちで楽しませていただいていました。本当にありがとう...っ!!!
世界観そのままに、時代に合わせ再構築。
オリジナルはドット絵、今作は3D。
グラフィック一つ取っても作りが全く異なりますが、にも関わらず「あの頃楽しんだスーパーマリオRPG」であることにまず感動しました。
当時とはハードのスペックも異なれば、作品を受け入れてくれる時代や環境も異なる中、作品の魅力を損なわずに現代向けに蘇らせるというのは相当に難しい作業だと思うのですが、それを見事にやってのけてくれています。
よりリッチな表現が可能になったことで当時はなかったムービーも追加され、キャラクターの魅力をより感じやすくなっています。
他にも昨今のゲームであれば当たり前にある図鑑、ムービーのアルバム機能、そしてリメイクならではのサウンドの切り替え等。作品自体の魅力はそのままに現代向けのゲームとして基本的なシステムから作り直してくれています。
操作体験も全体として極めて良好です。
個人的な評価ポイント
実際に遊んでみると随所に作りの丁寧さを感じます。オリジナルをリアタイで遊んでいた身としては先にも書いた通り終始この作品の魅力を現代に甦らせてくれてありがとうという感謝の気持ちでプレイしていました。
もちろん仕様の変更やそれに伴う改良点も多くあります。
中でも個人的に特に良かったと感じたポイントは戦闘のテンポ感です。
「戦闘開始〜戦闘中〜戦闘終了」までの一連の流れが全てオリジナルに比べて1段2段スピードが向上していて非常にサクサクストレス少なく進めることができます。
あとオリジナルから引き続き採用されたアクションコマンド(攻撃時にタイミング良くボタンを押すとダメージアップ!)に関しても、ジャスト時は全体攻撃になる仕様が本当に良い改良だと思いました。
オリジナルのときはアイテムを除けば全体攻撃は基本的にFPを使用したスペシャルでしか実現できなかったので、それが通常技でできるようになったことで戦闘時のもどかしさが格段に減っています。
【RPGの戦闘に伴う『レベル上げ』作業がどうあるべきか?】
というのはこの20数年の間に分かりやすく変化したところだと思うので、ここをしっかり調整してくれたのは個人的にかなりポイントが高かったです。
相変わらずの微笑ましいストーリー・キャラクターたち
そして何と言ってもこの作品の魅力は思わずツッコミたくなるようなストーリー展開とキャラクターたち。
このあたりはほぼオリジナルが踏襲されている感じで「あぁ、こんなのあったな〜...笑」と懐かしい気持ちで楽しませてもらいました。マリオ作品は意外とセリフがシュールなものが多いですが、この作品は特にクスッとくる展開が多くそこもお気に入りです。
今作はそもそもクッパと一緒に旅をするので、その時点でシリーズとしても異色のタイトルではありますが、やさぐれるクッパをマリオが慰めるシーンも多く「なんでやねん」とツッコみたくなることもしばしば。
リメイクではじめて遊んだ方はこの世界観気に入ってくれたかな...?
自分は微笑ましくて大好きです。笑
令和になっても「ロールプレイングゲームやったことない人」に寄り添ってくれるやさしいRPG
オリジナルをリアタイで遊んだ方ならほぼ確実に知っているだろう当時のあのCMのコピー(歌?)が令和になって再び蘇る。
まさかそんな時が来るなんて思いもしませんでした。
オリジナル発売当時の1996年頃と言えばスーパーファミコン後期でドラクエやFFを初めとする2Dドット時代のJPRG黄金期です。(画像は聖剣伝説3・1995年発売)
当然、当時の自分もそれらの作品には興味はありましたが、ナンバリングを重ね年々高度に複雑化するタイトルの数々に中々手を出せずにいた記憶があります。そんな時に登場したのがこのスーパーマリオRPGでした。
まさに自分のようなロールプレイング興味あるけど遊べていない子供にはとてつもなく魅力的に見えたことを今でも良く覚えています。そして実際に遊んでみても、その楽しさは期待を裏切らないどころか、今この歳になってもリメイクに震えるほど心に残る作品となりました。
時代は変わりFPS等のPCゲーム、ソシャゲの普及等。当時とはまた別の理由で「ロールプレイング」というジャンルに興味はありつつも触れられていない層がそれなりにいるのではないかなと最近思います。
そんな人におすすめしたかった、でも流石に現行のゲームと並べると...となっていたこの作品がまたこれから色んな方に遊んでもらえる状態になったことが何より本当に嬉しいです。
これからも「ロールプレイングのはじめて」に寄り添う作品として受け継がれていってほしいですね。
本当に素敵なリメイクでした。ありがとうございました。