横80センチ、高さ100センチくらいのイケアの本棚が自宅に3つある。これらの棚がかなり埋まってきた。というか、収まりきらない本が、床やベットに散らばっており、きちんと収納しようとすると、おそらくスペースが足りない。かといって、これ以上、本棚を買い足すのも厳しい。いま住んでいる部屋は、よくある東京近郊の1Kである。本棚に本が収まったとして、今度は本棚が部屋に収まらなくなってしまう。
私は本をあまり読まない。と自認しているのだけれど、これだけの本があって、本を読まないと言うのはさすがに厳しいものがある。買った本は基本的に捨てないこともあり、少しずつ買っても長期的には増えていく。小学生の頃に読んでいた本も本棚に置かれている。さもありなん、である。
地味に本棚を逼迫しているのが、画集だ。特に、作家の作品を多数収録したイラスト集が多い。これらは、主にはイラスト制作の参考に買ったものだ。2020年から恋愛ゲームをつくり始め、私はすべてのイラストを担当した。一応、それまでもたまに絵は描いていたのだけれど、人に見せられるようなものではなかった。謎の自信で絵を描き始めたは良いものの、そもそもどうやって描けば良いかわからない。ならば、抜群に絵がうまい人を参考にしようと考えたのだ。
先日、本棚を整理したら、こんなの買ったっけ、と思う画集をたくさん発掘した。なんとなくイメージできると思うけれど、画集は普通の本よりも高い。ものによるけれど、平均すると4000円くらいだろうか。見境なく、画集をぽんぽん買っていた時期があったことを思い出した。当時の私は、イラストレーターモードだったのかもしれない。
そういうことを、たまに思い出す。本棚には、私の生きた履歴が刻まれている。もし、私が本をたくさん読む読書家だったら、本棚はこのようには機能しないだろう。あまり本を読まず、ゆえに、ここぞというタイミングで本を買う。電子書籍より紙の本が好きな理由もここにある。私の本棚は、私の人生だ。本棚が足りないのは、それなりに生きた証といえよう。だとすれば、これからの人生のためにも、本棚を買い足すことは避けられそうにない。本棚があるから生きることができる。生きるためにも、広い部屋に引っ越さなきゃ。