結婚したことがないのでよくわからないけれど、結婚と夢は別にトレードオフではないと思う。結婚そのものが夢だという人もそれなりにいるらしい。結婚することで夢を諦めなければならない、という状況は、なんとなく想像しづらい。
結婚=守りに入る、という構図もよくわからない。少なくとも、結婚することで、限られたリソースを二人でシェアできるようになるはず。安定を求めて結婚したのだとしたら、その安定こそが夢を支える基盤になる。お笑い芸人が事務所に所属するのと同じ。多少マージンを引かれたり、窮屈さを感じることはあるだろうけれど、それ以上に仕事の機会が圧倒的に増える。寄るべのないフリーランスの大変さは、経験したことのある人ならわかってくれると思う。
結婚の保守的なイメージは、あまりにもステレオタイプな価値観に引きずられている。家族で食卓を囲む必要も、毎週のようにドライブに出かける必要もない。そのようにしたいのならそうすれば良いだけの話であって、家族の時間をどのように過ごすかは、それぞれの家族が決めれば良い。家族の時間という概念すら持たない家族も珍しくないのではないか。
少なくとも、結婚することで夢を諦めなければならないような人と結婚することはない。結婚相手の夢を諦めさせるようなこともしたくない。結婚することで互いの夢が叶う確率が上がることが理想である。と思ったときに、問題が生じる。結婚して、夢が叶ったとして、それが結婚したおかげなのか、それとも結婚とは無関係にたまたま叶ったのかは、原理的に証明できない。結婚を機に夢から遠ざかったとしても同様である。つまり、夢の責任所在をいくらでも相手に押し付けることができる。このあたりが夫婦喧嘩の原因になることは想像に難くない。
そのような悲劇を避けるためにも、結婚前にお互いの夢について語り合うことは重要だろう。夢をシェアできないような人と結婚することは、少なくとも私にはできない。というか、結婚したいくらい好きな人なら、その人の夢の一部になりたいと思うのではないか。結婚は、お互いの夢を叶えるための助走にすぎない。同じ方向へ走るパートナーに出会うことは簡単ではないようだけれど。