結婚相手に求める条件 パート3

池田大輝
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公開:2025/7/29

結婚にまつわるエッセィはなぜか読まれやすい。みんな、結婚に興味があるのだろうか。いつも言っている気がするけれど、好きでこんな話を書いているわけじゃない。長い目でみた宣伝のためであって、つまりは仕事である。読まれるなら書かねばなるまい、ということでパート3です。

今回は少し具体的な話をしたい。結婚相手に求める条件のひとつ、それはお金のリテラシーがあることだ。ここで言うリテラシーとは、投資とか仮想通貨とかの話ではない。お金まわりがきちんとしている人、と言えばわかりやすいかも。なぜそれを求めるかと言えば、お金の管理は私の苦手分野だからだ。

社会人になって最初の会社のお給料はあまり高くなかった。このままではいつかお金で痛い目を見ると思い、簿記の勉強を始めた。翌年、日商簿記2級を取った。聞くところによると、これは経理の仕事がとりあえずできるレベルらしい。最低限のリテラシーは身に付いたかな、と思ったのだが、財務諸表が読めることと、お金のやりくりができることは別なのだと知った。とはいえ、勉強して良かったと思っている。簿記の知識が、最低限の防波堤として機能している感じがする。余裕があれば1級にも挑戦してみたい。そんな余裕はないけれど。

簿記など取らずとも、お金に関してきっちりしている人はたくさんいる。そのような人に管理してもらったほうがトータルでみて幸せだろう、というのが私の考えである。もちろん、全部丸投げするつもりはないし、ここ最近は自分なりにあれこれ考えている。たとえば、住宅ローンは絶対に選びたくない。手持ちの現金で買えるものしか買わない、つまり借金しないことを今後のポリシーにしようと思っている。家を買うなら一括で買う。そのためにはお金が必要であり、うまく稼がなければならない。

普通の会社員であれば、家を一括で買うのは結構難しいだろう。いくら必死に働いても、給与テーブルはほぼ決まっている。転職しても、同じ業種や職種ならそこまで差はない。逆に言えば、何歳までにいくら、という収支計画を立てやすいのが会社員の良いところであり、多くの人はこれを選ぶ。

そのような生き方は自分にはできないな、と思う。できないし、あまり楽しそうじゃない。決まった給与で一生働き、余ったお金で余暇を楽しむ。別に、お金が欲しいわけじゃない。やりたいことがたくさんあって、そのためにお金が必要。順番が逆なのだ。やりたいこととは、たとえば『さくらいろプリズム』の劇場映画化であり、実現するにはお金がかかる。すぐに稼げる金額ではない。どうすれば効率よくお金を得られるか。最近はそんなことばかり考えている。

できれば、作品のことだけ考えていたい。お金や生活のことなど気にせず、好きなようにものづくりをしたい。けれど、よほど恵まれた人でない限り、そんなことは不可能だろう。恵まれているように見える人でも、それなりの困難があると思う。私は新海誠監督のファンであるが、お金には困っていないであろう新海さんだって、スポンサーやら製作委員会やらの横槍に苦労されていることと思う。一難去ってまた一難。きっとそれが人生のデフォルトなのだ。

なんの話だっけ。あ、そうだ、お金の話。まあ、身も蓋もないことを言えば、結婚相手が大金持ちなら、私の悩みのほとんどは吹き飛ぶ。石油王と結婚したい気持ちが理解できなくもない。けれど、お金を恵んでくれるだけなら、結婚相手じゃなくてもできる。パートナーに求めるのはそういうことじゃない。なぜお金が必要なのかを考えられることのほうが大事だ。結婚したら、なににお金を使おうか。やりたいことの一例はさっき書いたが、もちろん、ほかにもたくさんある。結婚したら、教えてあげる。

@radish2951
恋愛ゲーム作家。毎日21時頃にエッセィを更新しています。恋愛ゲーム『さくらいろテトラプリズム』をよろしくお願いします。 daiki.pink