気持ちを言葉にするのは難しい。
大層な気持ちじゃなくても。
ささやかな感情さえも、なかなか言葉にはできない。
気持ちは素直に伝えるべきだと、きっとみんな知っている。
どの歌詞にも書いてある。
それなのに、思うように言葉にできない。
言葉にするのが怖いから?
嫌われることが怖いから?
言葉には、不安や祈りが込められているのかもしれない。
この言葉をあなたは受け取ってくれるだろうか。
この言葉をあなたが受け取ってくれますように。
どんな愛の言葉も、発せられる瞬間はエゴイスティックだ。
相手のことなど考えず、ただ「この言葉」を振り絞ることに必死になる。
力を込めすぎて、変な方向に飛んでいったりする。
「ごめん」すらも、ほとんど自己弁護。
本当にごめん。
それでも、言葉にしないよりは、言葉にしたほうが気持ちが伝わる。
だから気持ちを言葉にするのだろう。
言葉は誤解を生む。
思いがけず、大切な人を傷つけることもある。
言葉は非力で、強力だ。
だから言葉は難しい。
そういえば。
この言葉は、何を伝えようとしていたんだっけ。
?
「気持ちを言葉にするのは難しい」という気持ちを言葉にすることも、やはり難しい。