自信は持たないほうが良い

池田大輝
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公開:2026/5/26

自信がある人はモテる。なぜなら、みんな不安だからだ。不安だから、何かを信じずにはいられない。不安を外注することで、相対的に安心できる。自信のある人についていけば、自分は不安に怯えずに済む。

この世界に確かなことなんて何もない。ということくらい、誰でも知っているはずなのに、自信を持てるのはなぜか。それは、ごく限られた狭い範囲においては、未来を予測することができるからだ。模試でA判定を取り続けていれば、その大学にはほぼ間違いなく入学できる。「絶対受かる」と自信を持って言える。けれど、その大学を卒業して、一流企業に就職して、素敵な相手と結婚できる、というところまでは、確信を持つことはできないだろう。本気でそう思っている高校生がいるとしたら、親がそのように信じ込ませたとしか思えない。ごく狭い範囲を、世界のすべてだと錯覚しているのだ。

自信を持つことが世界を狭めることだとすれば、自信を持たないでいることは、世界の広さをあるがままに受け入れることである。見えないところに何かがあるかもしれないと、びくびくし続けることである。熟練のドライバーは、びくびくしながら運転するのがうまい。余裕たっぷりに見えて、動物が飛び出す可能性や後続車に追突される可能性を常にシミュレートしている。余裕を持つことができるのは、自信があるからではなく、自信がないからだ。自信がないから、失敗した場合に備えてバックアップを用意する。自分を信じきれないから、世界に目を向けるしかないのだ。

信じるべきは、自分ではなく、他人である。モテないのは、自信がないからではなくて、相手を信じていないからだ。自分の無力さを受け入れ、相手に身を委ねることで、世界は少しだけ広がる。世界に余白が生まれれば、そこが誰かの居場所になる、かもしれない。

@radish2951
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