「ふふん。敬虔なファンであるキミなら一人称が『あたし』な時点であたしの候補はあたししかいないことがわかるはずだから、簡単すぎる問題だったかな? 『さくらいろ』シリーズの女の子たちはみんな『私』だし、ゆいっぺも『私』だし。ん、待てよ。シリーズが続いていったらあたし以外にも一人称が『あたし』のキャラが出てくる可能性もある……? って、そんなことあたしが気にしてもしょうがないよね。いやー、ていうか次回作! 固定ポスト! みんな見た? 『C.V.2 鏡の中の朗読劇 Infinite Reading Stage』。はあ……かっこいい……あたしもお芝居とかやってみたいんだよね。楽しそうじゃん? ああ、ロミオ……あなたはどうしてロミオなの……え? 違う? いや、合ってるでしょ。知らんけど。って、そんな話をしてる場合じゃない! えーと、なんの話だっけ……ん? ていうか、ここ、どこだろう? なんか、しずかな……場所……あたしがうるさい女なのが余計に目立つ……って誰がうるさい女じゃい! はあ、まったく……お聴きのとおり、あたしは放っておくと無限におしゃべりしてしまう性格の持ち主なので、一緒にいたら退屈させない自信しかないのです。ふふん、たまにはヒロインっぽいことを言ってもいいよね。はあ……でもさ、なんだろう。今日はなんか違う感じがするんだよね。なにが違うんだろう。あ、これは、その……変な意味じゃなくてね。いや、変な意味っていうのはそういう意味ではなくて、えーと、だから……違う! なんでもない! 気にしないで! なんか、ちょっと……心細いなって思っただけ。しずかな場所って、耳がキーンってなるでしょ。あんな感じ。わかった? わからない? そう、じゃあいいよ。ん。なんだっけ。まあいいや。そろそろ終わりにしよう。キミも飽きてきたでしょ。顔に書いてあるよ。っていうのは嘘だけど。ふふん。あー、なんか調子出ないな。なんでだろ。ま、そういう日もあるよね。ということで、今回はこれでおしまい。あ、今更だけど、『C.V.』はもう遊んでくれたよね? は!? 知らないだと!? じゃああたしが喋ってたこと意味不明だったでしょ!? 逆によくここまで読んだな! 褒めてつかわす! えっと、あたしは『C.V. 私と私の中の人 The Fourth Insider』っていうゲームのヒロインなんだ。あたしの中の人……いったい誰なんだろうー??? ふふん、気になった? 気になるよね? じゃあリンク貼っておくから、よかったらチェックしてみてね。というわけで、以上、五月山さつきでした! ばいばーい! はあ……乗っ取りって疲れる」

ゲーム作家。恋愛ゲーム『さくらいろテトラプリズム』をよろしくお願いします。
daiki.pink