まだまだ青二才

池田大輝
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公開:2026/1/23

日々、こうしてエッセィを書いているけれど、正直、書いていてもあまり楽しくない。こんな若造の思索を読んだところで、面白くないだろうと思ってしまう。私が好きな作家やクリエイターは、ひとまわり上の世代が多い。たくさん生きたぶん、文章や映像や音声から溢れ出てくる凄みというか、味わいというか、そういうものが感じられる。私なんか、赤ちゃんみたいなものだ。ばぶー。

年齢を重ねないとできないことが、結構たくさんあると思う。お酒を飲むとか車を運転するとかもあるけれど、なんというか、歳を取らないと見えないものがあるのだと思う。私にはそれが見えていない。いや、なんとなく見えてきたような気もするけれど、それがなんなのか、まだよくわからない。毎日を生きるのに必死で、ぼんやりと世界を眺める暇がない。あまりにも未熟で、幼くて、情けなさすら感じる。

結婚している同世代なんかを見ると、すごいなあと思う。羨ましいなあ、ではなく、本当にすごい。お金とか、世間体とか、そういうことでもない。とにかく、大人なのだ。誰かのために人生を捧げる選択をしたことがすごい。住宅ローンなんて、一生逃げられない枷だろう。愛する家族のためならば、そんな選択も厭わないことがすごい。それくらいすごいことを、少なくない人たちが、平気な顔をしてやっている。本当に、信じられない。

まだまだ青二才である。なんとなく、一生、青二才な気がしている。大人になるとはどういうことか、一応、それなりに大人と呼ばれる年齢になった今でもよくわからない。まあ、それなりに生きているし、別に良いかな。ところで、私の好きな作家はひとまわり上の人が多いと書いたけれど、その人たちが私と同い年くらいだった頃のエピソードを読むのが好きだ。ああ、みんな子供だったんだなと思えるから。そう、子供っぽい人が私は好き。大人になろうと思っても、なれない不器用な人が好き。無邪気で、まっすぐで、ゆえに何を考えているのかわからない、ミステリアスな人が好き。

@radish2951
恋愛ゲーム作家。毎日21時頃にエッセィを更新しています。恋愛ゲーム『さくらいろテトラプリズム』をよろしくお願いします。 daiki.pink