仕事が欲しいならつくれば良い

池田大輝
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公開:2026/1/16

絵を仕事にしたいなあ、と漠然と思っていた時期があった。イラストレーターという職業に漠然とした憧れがあった。けれど、そのような仕事をしたことはなく、美大や専門学校の出身でもないし、絵も大して上手くない。企業勤めやフリーランスで絵を描くことが私にはできなかった。そんな折、なぜか友人と二人で恋愛ゲームをつくることになり、イラストが必要だ、ということで、私が自ら絵を描き始めた。以降、自分のゲームでは、ほとんどすべてのイラストを自分で描いた。その絵がきっかけで、アニメ映画の背景美術のお仕事もいただいた。

シナリオライターになりたいなあ、と思ったことはあまりないけれど、こちらも自分のゲームで必要だから、自分でシナリオを書いたところ、シナリオライターとしてお仕事をさせていただくことになった。プログラマになりたいなあ、と思ったことは一度もない。それなのに、なぜか、プログラマの仕事をしている。

これを仕事にしたい、という気持ちが私にはない。仕事はできればしたくない。どうしてもやらなければいけないのなら、できるだけ人の指示に従わずに済む仕事が良い。というわけで、基本的には消去法で仕事を決めている。というか、自ずとそうなった。選べるような立場ではないのだ。

仕事を選ぶよりも、つくるほうが私は楽しい。というか、それしかできない。誰かの指示に従って、言われたとおりにやることができない。つくるほうが楽なのだ。イラストレーターも、シナリオライターも、プログラマも、ぜんぶ自分のゲームがきっかけだった。ゲームクリエイターになりたいと思ったこともない。ゲームクリエイターであるという自覚もない。ものづくりが楽しすぎて、それどころではないのだ。

@radish2951
恋愛ゲーム作家。毎日21時頃にエッセィを更新しています。恋愛ゲーム『さくらいろテトラプリズム』をよろしくお願いします。 daiki.pink