光るものがある人はわかりやすい。米津玄師とか、YOASOBIとか。眩しすぎて直視したことがない。光るものがあれば、多くの人の目に留まる。人間の目は光るものに反応するようにできている。
光るものがない人は見えづらい。星空に光る星のほとんどは恐ろしいくらいに眩しく光り輝いている。でも、暗い星はもっと、ずっと、無数に存在していて、それなのに地球からは全然見えない。
光るものがある人は、文字通りスターだ。
光るものがない人は、光らないスターだ。
自ら光る星は恒星と呼ばれる。恒星は、生まれながらにしてのスターだ。恒星は、広い宇宙の中にほんのわずかしか存在しない。それ以外の星、すなわち惑星や衛星が光って見えるのは、恒星の放つ光に照らされるからだ。たまたま明るい恒星の近くにある星は、光って見える。
一握りの、生まれながらのスターを除けば、ほとんどの人は光っていない。光っていないが、適切な光を当てれば、その人の色が見える。星の色をあなたは知っているだろうか? 火星がオレンジっぽいことくらいしか知らないのではないだろうか。
星にはそれぞれの色がある。どんな色をしているのか、ほとんどの人は知らない。光を当てて、初めてその色を知ることができる。もっとも、当てる光の色にもよるのだけれど。誰かが照らしてくれた光で、誰かを照らす。太陽は月に照らされることはできない。光るものがないからこそ、あなたは月夜に美しく輝く。