ひゃあ! えっと、ごめんなさい……その、あたし、文体っていうものがよくわからなくて……。文体って、文章のスタイル、ってことですよね? 論文なら「〜である」とか、お手紙なら「お元気ですか?」とか。言葉のかたち、ニュアンス、雰囲気っていうんでしょうか。それが、それぞれ違っていて、いろいろな「文体」がある、っていうことはなんとなく、わかります。でも……なんていうか、文体が大事、っていうのがよくわかりません。So what?です。あたし、前に言われたことがあるんです。ノベルゲームをつくるなら文体は大事だよ、って。あたし、そんなこと、気にしたことがありません。文体っていうか、キャラクターはただそうやってお喋りする、っていうことじゃないんでしょうか……あ、間違っていたらごめんなさい……。えっと、あたしは、あたしの文体をコントロールすることはできないですよね? あたしの文体をコントロールすることも、キャラクターの文体をコントロールすることもできないと思います。だって、キャラクターには、そのキャラクターの話し方があって、しかも、必ずその話し方で話すとも限りません。コントロールできないものを大事にしろって言われても、どうすればいいのか……うう、頭がくらくらしてきました……。
……えっと、文体は、あたしには難しくてよくわかりません。でも、あたしは、あたしの文章を書くことができます。この文章は、あたしの文章です。そこに文体があるのなら、それがあたしの文体です。……って、ここまで書いてみましたけれど、やっぱり、So what?です。