「読んでいます」って言われると恥ずかしい

池田大輝
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公開:2026/5/11

最近、会う人から「エッセィを読んでいます」と言われることが増えた。これは人に読まれることを想定して、池田大輝という人間の宣伝として書いているものだから、読んでもらえるのはうれしい。とはいえ、面と向かってそのように言われると、やはり恥ずかしいものだ。

フィクションなら恥ずかしくない。物語は、私の思想やアイデアを書いたものではなくて、物語の世界のキャラクターたちの行動や発言を記録したものだ。フィクションに書かれていることは、ある意味で「客観的な事実」である。

ここに書いていることも基本的には事実だけれど、そこには主観が含まれる。書く必要のない事実をあえて書いているともいえる。結婚の話なんかは幾分センシティブというかプライベートなことだけれど、読まれやすいから仕方なく書いている。というのは、ちょっと嘘である。

普段は読者をあまり意識しない。正確には「大勢の読者」を意識していない。みんながこぞってこれを読んでいる様子ではなく、誰か一人がこっそりとこの場所を覗いているような、そんなイメージを想像している。特定の誰かを常に想定しているわけではない。基本的には、漠然とした「誰か」を思い浮かべている。特定の誰かを想像することもゼロではない。

今回はどうか? タイトルからご想像の通り、私に「読んでいます」と言った人のことを思い浮かべている。一人だけかもしれないし、二人以上いるかもしれない。それは私だけが知っている。あなたのことを思い浮かべています。なんて、面と向かって言われたら恥ずかしいですよね。

@radish2951
恋愛ゲームをつくっています。毎日21時頃にエッセィを更新しています。恋愛ゲーム『さくらいろテトラプリズム』をよろしくお願いします。 daiki.pink