2020年、思い立ったように友人と二人で恋愛ゲームをつくり始めた。ゲームをつくりたいと思ったことは一度もなかった。つくりたかったのはゲームではなく映画だった。はずなのに、以降、ずっとゲームをつくり続けている。なぜこんなことになってしまったのか。
たぶん、デキ婚みたいなものだと思う。ゲームをつくったことでキャラクターが生まれた。ゲーム自体は思うような出来にはならなかった。けれど、キャラクターにとってはゲームの出来とか売上というのは与り知らないことである。生まれた以上、作者は面倒を見続けなければならない。というわけで、しぶとくゲーム制作を続けている。
当時の友人はすでにチームを離れている(相変わらず友人ではあるけれど)。つまり、今はシングルマザー的な状態といえる。それどころか、キャラクターはどんどん増えている。これがリアルな子育てだとしたら、とっくに詰んでいるだろう。幸い、ゲーム制作は楽しい。ゲームそのものには相変わらず興味はないけれど、キャラクターのみんなの成長を見守るのが楽しい。辞める予定は今のところない。成長しているとはいえ、まだみんな赤ちゃんみたいなものだ。まだまだ、頑張らなければならない。
ゲームをつくるのは大変だ。それでも、後悔したことはない。これくらい思い切って生きてみても案外なんとかなるものだな、としみじみ思う。