悪口だけは絶対に言わないようにしている。悪口を言ってもデメリットしかないし、それ以前に、これは個人的な信念みたいなものでもある。共通の敵の悪口を言うことで、仲間意識を生むやり方もあるだろう。それをあえて否定はしない。けれど、私は絶対にやりたくない。
悪口は、その定義が曖昧である。悪口と批判は明確に区別できるものではない。同じ言い回しであっても、状況に依って相手の受け取り方は変わる。つまり、悪口を言わないためには、それが悪口であるかどうかをよく考えなければならない。人間のコミュニケーションは、決まったルールだけでは成り立たない。常に相手の言葉を受け取る態度が必要なのだ。
明らかに相手が悪意をもって接してくることもある。そのような場合には、黙って距離を置けば良い。相手の挑発に乗るべきではない。どうしたって合わない人間は、この世界には結構いる。そのような人と同じ空間にいても、お互い不幸なだけだ。上司や同僚、あるいは家族のように近しい間柄の人間に悪意がある場合、解決は簡単ではない。理不尽だとしても、悪意をできるだけ受け取らないのが良いと思う。
あとは、自分の悪口を言わないこと。自分に向けて悪口を言うと、悪口を言うのと言われるのを同時に味わうことになり、受け取る悪意は倍になる。悪意の自己増幅装置みたいだ。それに、自虐ネタは面白くない。売れているお笑い芸人をじっくりと観察してみよう。絶対に自虐ネタを言っていないはず。悪口に聞こえるネタがあったとしても、それは巧妙に悪口に見せかけた褒め言葉だったりする。
最後に。悪口を言わなくなると、他人から向けられる悪意をスルーできるようになる。他人のことを気にしなくなるから、悪意を向けられてもダメージを受けない。ただし、そのぶん善意を受け取るのも下手になる。今の私がそんな感じ。善意を受け取らないことは、相対的に悪意をばら撒くことに等しい。善意を素直に受け取ることは、善意を贈ることに等しい。というわけで、いつも読んでくれてありがとうございます。善意の返し方のバリエーションが乏しいのは大目に見てください。