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国語の入試問題になってみたい

池田大輝
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公開:2026/8/12

文章を書いていくうえでのささやかな目標のひとつに、自分の書いた文章が、どこかの学校の国語の入試問題に使われる、というのがある。文章が使用される場合、事前の連絡はなく、作者はあとから知らされるという。事前に知ってしまうと、作者の身内がたまたま受験生だったような場合にアンフェアになるからだと思われる。国語で使われる文章は、一般的にはわかりづらい。わかりやすい文章ならば、そもそも問題にならないからだ。何を言っているのかよくわからず、しかし、粘り強く読んでみることで、なんとなく言いたいことがわかってくる。良い文章とは、良い問いを投げかける文章だと思う。良い問いを投げかけ、読者に考える余裕を与える。ある種の謎解きにも近いけれど、謎解きとの大きな違いは、読者側にその準備ができているかどうかにある。気づいたら謎解きに参加させられていた、という体験は、味わおうと思ってもなかなか味わえるものではない。入試問題に使われたいもうひとつの理由に、あまりに有名な作品はおそらく使われないだろう、というのもある。有名な作品であれば、読んだことのある人が多いから、問題に適さない。かといって、中途半端に有名だと、読んだことのある一部の人に有利になる。つまり、あまりメジャーではない、マニアックな文章が選ばれやすいと推測できる。共感しづらいのも選ばれるポイントだろう。共感できる文章ならば、問題など解かずとも、共感するだけで答えに辿り着ける。捻くれていて、読者を試すような文章こそが、入試問題には適しているというわけだ。さて、この文章(あなたがいま読んでいるこのエッセィ)は、果たして入試問題に使われるだろうか? これを使う作問担当者がいたとしたら、作者以上に捻くれていると言わざるを得ない。受験生が可哀想なので、やめてあげてください。

@radish2951
恋愛ゲームをつくっています。毎日21時頃にエッセィを更新しています。恋愛ゲーム『さくらいろテトラプリズム』をよろしくお願いします。 daiki.pink