いま、人生で最高レベルに髪が長い。髪を伸ばしている理由はいくつかある。まずは、見た目で覚えてもらうため。私の顔は、特徴のない平凡な顔である。ありきたりな髪型では、会っても覚えてもらえない。職場ではマスクをしているから、余計に髪型の印象が強くなる。次に、長いほうが落ち着くから。食事の際に前髪が邪魔なのを除けば、短髪よりも長髪のほうがしっくりくる。前に付き合っていた人は「短いほうが良い」と言っていたけれど、私は長いほうが良い。あとは、美容師さんがとても良い感じにしてくれるから。私はこう見えて表参道の美容院に通っている。嘘ではない。かれこれ10年くらいの付き合いになる美容師さんに担当していただいている。ものすごくカットが上手く、どストレートな私の髪をいつも良い感じにしてくれる。ここ半年くらいは長めでお願いしていて、程よくレイヤー感のある仕上がりにしていただいている。
髪型は小さい頃からコンプレックスだった。あまりにも直毛すぎるせいで、自然な髪型にならない。普通の髪が羨ましかった。中学の頃はバスケ部に入っていて、全員坊主にさせられていた。それくらいから、だんだんどうでも良くなっていった。
今のところ、髪の長さと人生の満足度はそれなりに比例しているようである。ただし、髪を伸ばせば人生が良くなる、と短絡してはいけない。それは疑似相関である。つまり、相関関係であって因果関係ではないということ。髪を伸ばそうと思った理由があるはずだ。好きな人が長髪が好きだから? さあ、どうだろう。ただ、仮にその人に「短髪にしたら付き合ってあげる」と言われても、短髪にすることはないだろう。もちろん、程度にも依るけれど。その人も比較的マイナーな髪型をしている。自由な髪型を選ぶことは、自由な人生を歩むためのチュートリアルのようである。