明日、とあるオーディションに参加する。もったいぶった書き方をしているのは、なんとなく恥ずかしいからと、受かったときのサプライズにとっておきたいから。オーディションという書き方が正しいのかよくわからない。公表しちゃダメ、というルールがあるわけではない。もしかしたらあなたも同じのに応募しているかもね。
こんなチャンス、二度とない。誇張じゃなくて、本当に。とぼとぼ歩いていたら、突然、頭の上に落ちてきた。ラピュタみたいな感じ。だから、慌ててキャッチした。落っことさなくて本当に良かった。
というか、拾われるという意味では、パズーではなくてシータに近い。いや、まだ拾われていない。どうなるかは明日わかる。あるいは、もう決まっているかもしれない。書類は事前に読まれている。こういうのは、書類で大勢は決まっていて、面談はよほどヤバい奴を落とすくらいのものだろう。だから、緊張はしていない。アドリブには自信がある。
そうそう。選ばれるのは一人じゃない。もしも一人しか選ばれないのだとしたら、こんなに意気揚々とエッセィには書かない。いつも一番にはなれなかった。光るものがあると言いながら、みんな物珍しそうに眺めるだけ。飛行石はこの世で最も美しい宝石ではない。空を飛び、どこへだって行くことができる。その言葉を誰も信じてはくれなかった。
明日、ラピュタの封印が解かれる。いったいどんな場所なんだろう。巨大な城を一度でいいから見てみたい。君をのせて、世界の果てを旅してみたい。あの呪文はまだ言っちゃダメ。その時が来たら、一緒に言おう。