アイデアを盗まれない方法

池田大輝
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公開:2026/2/3

たとえば、腕が伸びるゴム人間の主人公を思いついたとする。どれだけ頑張って言い訳を重ねたとしても、それはルフィのパクリである。

AIにアイデアを投げると盗まれるから気をつけろ、といった警告をよく聞くようになった。たしかに、リスクはゼロではない。けれど、簡単に盗まれるようなアイデアは、しょせんその程度と言わざるを得ない。簡単に盗まれるアイデアは、簡単に盗めるアイデアだ。文脈に依存しておらず、パーツとして取り出すことができる。一般に、そのようなアイデアは、思いつくのが簡単だ。そして、実装するのも簡単だ。思いついたら、すぐに形にしてしまえば良い。そうすれば、盗まれるかどうかはさておき、先につくったのは私だ、と主張することはできる。

今までは、アイデアそのものには価値はなくて、それを形にしなければ意味がないと言われていた。けれど、アイデアを形にできるスピードはどんどん加速している。手を動かすことよりも、アイデアを思いつくことのほうがボトルネックになりつつある。AIがプログラムを書いてくれるようになって久しいけれど、テトリスやインベーダーゲームのパクリばかりつくる人が後を絶たない。

つまり、ルフィやテトリスやインベーダーゲームをつくってしまえば良い、ということだ。もちろん、それは簡単じゃない。テトリスを模倣することと、ゼロからつくることは全然違う。その難しさは、ゼロからつくってみなければわからない。そして、つくってみるとわかると思うけれど、ゼロからつくったテトリスを自分でプレイしてみて、面白い、と感じることは、実はつくることよりも遥かに難しい。

@radish2951
恋愛ゲーム作家。毎日21時頃にエッセィを更新しています。恋愛ゲーム『さくらいろテトラプリズム』をよろしくお願いします。 daiki.pink