私は性別を公開していない。名前が男性っぽいという理由で男性だと思われがちだけれど、池田大輝という名前はペンネームである。性別について言及されても、いちいち訂正したりしない。別に、どのように接してもらっても構わないし、名前や外見である程度判断されるのは仕方ないことだと思っている。ただ、性別についてとやかく言われることは苦手だ。
少なくとも、肉体的には男性である。これは、会えばわかることなので、隠す必要はないだろう。中学生くらいまでは、女の子っぽいと言われることが多かった。それは全く嫌ではなく、むしろ、少しうれしかった。高校生以降は、女々しいと言われるようになった。これは、ちょっと、嫌かもしれない。男らしいと言われたことは、たぶん、一度もないと思う。
男性的なコミュニティに所属することが多かった。友達の多くは男性である。それ自体は、別に嫌ではない。嫌なのは、男性的なコミュニティに強制参加させられること。簡単に言えば、男の内輪ノリが苦手なのだ。下ネタは嫌い。いわゆる夜のお店に行ったことは一度もない。行きたいとも思わない。
社会から求められる男らしさというものが、煩わしくてしようがない。数年くらい前までは、男らしく生きなければ、と多少の無理もしていた。付き合っていた彼女がいたから、プレッシャーもあった。これに関しては、私も彼女に女らしさを求めていた節を否定できないので、若さゆえのというやつだろう。そういうのが嫌になったから、男らしさを無視することにしたのだ。
というわけなので、性別は秘密である。最初にも書いたように、私の性別を名前や外見から判断するのは構わない。それは、全然嫌じゃない。嫌なのは、その性別について、〇〇なんだから、と煩く言われること。私のアイデンティティのうち、性別が占める割合はかなり小さい。できれば放っておいてほしい。
恋愛に関して言えば、男らしさを求める人には、私は不適だろう。女らしさを求められても困る。強いて言えば、ミステリアスな人がタイプなら、検討の余地はあるかもしれない。ミステリアスな人は私も好きです。